「車椅子だから」と思われても必ず味方や応援者はいる

2017.03.09 (木)

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車椅子ライフデザイナーのまおうです。最近は社内でパワハラなどが多い世の中ですが、車椅子ユーザーの1人として同じ車椅子ユーザーやパワハラで悩んでいる一般の方に向けて少しでも気持ちが和んだらと思いましてコラムを書きました。

順風満帆ではないサラリーマン時代

私は21年間サラリーマン生活をしてきましたが、必ずしも順調ではありませんでした。プロフィールだけを見ると順風満帆のように思われるかもしれませんが決してそうではありませんでした。

やはり働いていれば、山あり谷ありの状況です。まず私が車椅子生活として、復帰してから5年位が経った29歳の出来事です。働いていた会社は24歳・29歳・34歳と5年おきに、今後、社内でどのような仕事に就きたいかを話すフォロー面談が用意されております。

フォロー面談ですから車椅子ユーザーとなっている私にとっても、今後社内で何を目指したいかを述べる重要な機会でもあります。社内は転居を伴う転勤が多い会社でした。

入社時点では健常者でしたので、転居は問題なかったのですが、さすがに車椅子ユーザーとなったら、簡単には転居はできません。現在でも、車椅子ユーザーが気軽に暮らせるアパートやマンションはそう多くないのが現実です。

私の部下になったら車椅子の人だと困ると言われた

面談の中では転居ができるか?とまず質問を受けました。現状は難しいと述べました。そうしたら面接官から言われた言葉は、「車椅子で今後この会社でやっていっても出世はできないから、君のためにもできる限り早く転職したほうがいいよ」といきなり言われました。

続けざまに「もし出世して私の部下になったら車椅子の人だと困るからね。課長のポストは車椅子ではダメだよ」と言われたんです。今後どのような仕事に就きたいかという面談が、退職の勧めになったのには大変驚きました。

この言葉を言われたときは、ものすごく落ち込みました。過去の上司などに相談したところ、「それは社内の考え方ではないから気にするな。車椅子であっても努力すればチャンスは必ずきっとくる!」と励ましてくれました。

お陰様で10年後に課長のポストに就くことができました。私を課長に推してくれた方には、とても感謝しております。おかしいことに10年後、私に退職の勧めをした方と偶然社内で会いました。

そうしたら私に近寄ってきて、「課長昇進おめでとう。私はいつか課長になると思っていたよ」と言ってきました。多分、私に退職の勧めをしたことは忘れていると思いますが、本当に調子のいい態度というのはこういうことだと思いました。

さすがに私も長年働いていますが、どんなに成果を出しても「あなたは車椅子だから」と見られることはありますし、不利を受けたことは何度もあります。一昔によくあった「あなたは女性だから」と似ているような感じです。古い慣習に縛られている人は、今でもいることは確かです。

味方は必ずいるはず。せめて自分だけでも自分を傷つけないこと。

でも逆にきちんと見てくれている人がいることも確かです。その方々がいる限り、人は救われます。どんなに非難されようが味方は必ずいるものです。さらに大事なことは、「自分だけはいつでも味方でいる」ことです。

自分はダメなんじゃないか?自分は情けない・・・とか思うことはあるでしょう。でもどんなにつらい局面でも、自分が自分を傷つけてはいけません。せめて自分だけは味方であげてほしいと思います。

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