車椅子の価格が意外と高額なのはオーダーメイドだからです。

2017.07.04 (火)

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車椅子ライフデザイナーのまおうです。以前はショッピングモールや総合病院で利用されている車椅子と自走式の車椅子の違いをご紹介しましたが、今回はその自走式の車椅子において背もたれの高さについてお伝えします。

高額な車椅子ほど生活していく上での質を求めている

自走式の車椅子の価格は、安くても20万円位から、しいては外国製だと40万円前後もする高額なものです。1日中使用するためには、できるだけ乗り心地のいいものだったり、動きやすいものだったり、生活をしていく上の質の部分を求めています。もちろん、高額であっても条件に満たせば、市町村からの補助がいくらか出ます。

ほぼオーダーメイドであり、自分の身体に合わせて車椅子を製作します。障害のレベルに応じて背もたれの位置なども変わります。体幹の強ければ背もたれは低く作りますが、逆に体幹が弱ければ背もたれは高く作ります。

体幹の強弱とは、どの部分から下の部分が麻痺しているかによって変わります。例えば私のような脊髄損傷の胸椎5番(みぞおちより下が麻痺している)の場合には、腹筋・背筋の機能が効きません。そうなると寄りかかることが必要になってきます。

背もたれの高さは障害レベルに応じて決めている

寄りかかるということは、背もたれを高くしなければならないんです。頸椎損傷の方ですと、私よりもさらに背もたれを高くしないと厳しいかもしれません。また腰椎(腰より下が麻痺している)場合は体幹が強いため、腹筋・背筋が効くために背もたれを低くすることが多いです。

そこで疑問があると思うのが、なぜ背もたれを低くしなければならないのでしょうか?その答えは、低い方が車椅子を漕ぎやすくなるからです。漕ぎやすくなると外出先での走行するのに、ものすごく快適になります。

直進だけでなく直角に曲がる際においては、背もたれの状況によって大幅に変わります。低ければ低いほどスムーズになるでしょう。そのため、障害レベルの軽い人が背もたれの高い車椅子に乗ったら、逆に動きにくいはずです。

ところが障害レベルの重い人が、背もたれの低い車椅子に乗ったらどうでしょうか?この場合は、寄りかかれないのでものすごく怖さを感じます。そういった点がこの背もたれの違いにあるのです。簡単なようで難しいポイントです。

車椅子こそオーダーメイドで作ることが重要です

そういったことから高額であってもオーダーメイドで作ることがとても重要な意味をもちます。実際には背もたれだけでなく身長や足の長さなども含めて、いろいろ部分を測っていきます。車椅子選びがいかに重要なのかをお伝えすることができたと思います。少しでも興味をもっていただけたらありがたいです。

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