車椅子用バッグのようなアイテムがなかなか作られない理由

2017.04.04 (火)

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車椅子ライフデザイナーのまおうです。長年探していてもなかなか見つからない車椅子ユーザーの必須アイテムがあります。それは車椅子用バッグです。実際に車椅子用バッグはあるのですが、種類の少ないというのが現状です。

L.L.BEANの車椅子用バッグがお気に入りだったが・・・

車椅子生活になって20年。親友からもらったL.L.BEANの車椅子用バッグを未だに使っています。とても使い勝手がよかったので、同じバッグを色違いで4つくらい所有していました。しかし使い続けることの経年劣化により、布が切れてきたり、ファスナーが故障するトラブルが発生しています。

ところがそのバッグは日本国内の販売だけでなく、製造元であるアメリカにおいても製造中止になってしまっているんです。そのため取り寄せることができません。

なぜ製造中止になったかは分かりませんが、そのバッグに代わる新作ができたわけではなく、車椅子用バッグそのものが、L.L.BEANにて製造されなくなってしまったと問い合わせの回答を頂きました。

バッグを製造・修理については思った以上にハードルがある

ファスナーを直すためにお直し専門店に行ったところ、新たにファスナーだけを直すだけで2・3万円の費用がかかるとの事でした。車椅子用バッグの本体価格より大幅に高いだけなく、経年劣化したバッグをわざわざ高い費用をかけて直すのはもったいないと判断して諦めました。

さらに国内のバッグ製造・販売の専門店へお気に入りのバッグと同じものを作っていただけないか依頼しましたが、残念ながら断られてしまいました。理由は異常なほど高騰してしまう点(5万円とか10万円になってしまう)・職人さん達が布のバッグだとやる気を出さない点との事です。

悩んでいる人がいてもマイノリティな存在であると、なかなか解決できない部分があると知りました。私も小売業の出身なので、ある程度生産ラインにのせないと価格や販売数の課題があることは十分承知しております。

世の中においても車椅子用バッグは販売されていますが、大概の車椅子ユーザーは、通常のリュックを背もたれに装着して利用している人が多いです。実際には通常のリュックを購入した方が、価格的にも安値になります。

商業ベースとなるとマイノリティには選びにくい世の中

どうしても利用者数が多いのかどうかが焦点になってしまうので、一般の健常者に比べて利用者数が少ない車椅子ユーザーにとっては、使いやすいアイテム選びがなかなか厳しい現状にあります。

今回は車椅子用バッグですが、それ以外のアイテムにおいても「こういったものがあればいいよね」と思っていても、実際に作られない、もしくは作られていても購入者が少ないために廃版となってしまうものがあるように思えます。

なんとかして世の中に使いやすいものをもっとPRして、車椅子ユーザーの情報に届くような活動をしていきたいと思っております。まだまだいいものが伝わっていないものがたくさんあります。ぜひとももっと情報発信していきます。

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