段差や急勾配があるだけで車椅子では利用できない理由

2017.10.18 (水)

車椅子ライフデザイナーのまおうです。車椅子利用者にとって外出する際の4大バリアは、「多目的(身障者用)トイレがない」「身障者用駐車スペースがない」「段差がある」「通路幅が狭い」という点です。もちろん、これ以外のバリアもありますが、ハード面のバリアで大きいのは、この4点になると思います。その中で今回は「段差」という点について考えてみたいと思います。

段差があると車椅子利用者は行くことができない

たった1段の段差ならクリアできるんじゃない?と思っている方が多いと思いますが、意外とそうではありません。通常走行ならば2cm以上の段差は、前輪キャスターを持ち上げないとクリアできません。前輪キャスターを持ち上げられる人にとっても、7cm以上の段差は厳しいかもしれません。もちろん、パラリンピックの選手なら15cmクラスの段差もクリアできるか分かりませんが、一般の車椅子ユーザーはアスリートではありません。

 

次に2段以上ある場合です。この場合は、人の手を借りないとほとんど難しいものです。高度な車椅子の技術を持っている人(車椅子インストラクター保持者)であれば、1人もしくは2人の補助で上ることができます。その場合は、後ろ向きになり、車椅子利用者も同時に力を入れる形で階段のへりを使って上っていきます。しかし、通常の場合は、健常者4人以上で車椅子利用者を車椅子ごと持ち上げることになります。

車椅子利用者にとって段差があると候補から外れる

ここまで考えると、車椅子利用者がお店などを選ぶときに、上記の段差があったらどんなに美味しいお店であっても、間違いなく候補に入らないでしょう。だからこそ段差は、大きなバリアになります。そこで段差がなければいいのでは?と思うかもしれません。そうなると急勾配なスロープなどを設置してしまうことが多くみられます。段差がなくても急勾配のスロープは不適です。

 

なぜなら勾配には基準があるからです。基準では1/12となっております。1メートル上がるのに12メートルの横の長さが必要になるからです。勾配がきつくなると、車椅子利用者にとって自力で上ることができません。

大事なのは当事者の意見を聞かないと分からない

重要なのは、設置する前に当事者の意見を聞くことです。当事者の意見を聞かないで設置されたために、使えない施設がものすごく目立ちます。残念なことに多額のお金をかけて作ったにも関わらず、実際の車椅子利用者が使わないとか評判が悪いといった声をよく聞きます。そうならないようにも当事者を交えたバリアフリー化が望まれます。少しでも当事者の気持ちをとらえること、つまりコミュニケーションを通して進めていくことが重要です。

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