バリアフリーは設備の充実だけでは満足いただけない事情

2018.09.27 (木)

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あなたのお店の『バリア解消』請負人

バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。

 

車椅子利用のお客さまに

お越しいただくときのバリア解消は、

設備面だけしっかりしていたら大丈夫と

思っていませんか?

 

実際に設備の充実をしているだけでは、

リピーターにつながる状況には至りません。

 

なぜなら一般の人でもそうですが、

感じのいいお店だからこそ

利用したくなるものではないでしょうか?

 

しかもその感じのいいお店を作るには、

従業員の力がどうしても欠かせないんです。

 

だから真のバリアフリーを展開するには、

『設備の充実と運用面の満足』

『従業員満足(働きやすい職場環境)』

『お客さま満足』

の3つが必要となります。

 

これを手にできれば、

地域でNO.1のバリアフリーになるでしょう。

 

でもなぜ設備の充実だけでは足りないのかを

考えてみたいと思います。

 

私は以前、日本1周をしてきた際、

ある宿泊施設で感じたことは

「バリアフリーの設備面が整っているのに、

接客応対がうまくいっていない」

といった課題を感じました。

バリアフリーのソフト面が整っていないことで残念な施設になってしまう

利用した宿泊施設は、バリアフリーの設備を

ホームページで積極的にアピールされていました。

 

そこまでバリアフリーであるならば、

ぜひとも利用したいと思っておりました。

 

そしてあえて遠回りになるにも関わらず

その施設に行きました。

 

冬の季節に入っていたので、

雪が積もるまではいかなかったものの、

吹雪が降るような状態でした。

 

宿泊用のボストンバッグを膝に置きながら

駐車場からの若干の坂道を

ロビーに向かって車椅子を漕ぎました。

 

吹雪の中でしたが

なんとかロビーにたどり着きました。

 

ロビーのスタッフは特に挨拶することもなく

淡々とチェックインの作業をこなすだけで、

その後は部屋を案内する係の人に

バトンタッチして私と一緒に同行しました。

 

その際は普通であれば「バッグをお持ちします」とか

「お持ちしましょうか?」といった声掛けがないまま

部屋へ着いたもののカギの使い方だけを述べて

「ごゆっくりお過ごしください」と言って

その場から去っていきました。

 

部屋の使い方についても話すことが一切ありませんでした。

 

夕食はコース料理だったものの料理の説明もなく、

料理を置いていき、

食べ終わっていないうちに

次の料理が運ばれてきました。

 

せっかくのコース料理が

おいしかっただけにとても残念な思いでした。

従業員教育を通して誰もが適した接客応対ができるレベルにする

帰りもチェックアウトを済ませたら、

吹雪の中で駐車場まで

ボストンバッグを1人で持ちながら向かいました。

 

ここで駐車場までお持ちしましょうかとなれば、

どれだけ心強かったと思いましたが、

そのような対応は一切ありませんでした。

 

このような状況の中で感じたのは、

誰か1人の接客ができていないことではなく、

組織全体の接客ができていないのではないかと

思いました。

 

もし手掛けるとするのであれば、

お客さまに対する

標準的な接客応対マニュアルを作成することです。

 

マニュアルは大事ではないという人もいますが、

それはある程度接客経験のある方々の場合です。

 

接客初心者であれば、まずはマニュアルどおりに

できるかどうかが求められるでしょう。

 

もしそうでなければ、

AさんとBさんの対応が違うとなり、

Aさんは丁寧なのに、Bさんは全くできていないと

なってしまい問題が生じてしまうでしょう。

 

そのためにもマニュアルの整備が欠かせません。

 

さらに「この仕事は何のために行うのか?」を

明確にするために、誰に喜んでいただくために

仕事をしているのかを

きちんと考えてもらう機会を作ることです。

 

そして自分が過去にお客さまとして

嬉しかった接客応対、いやだった接客応対を

思い出してもらうことで、

自分が接客する立場として

どうやったら喜んで頂ける接客ができるかを

考えながら進めるといいでしょう。

 

まずは従業員教育をすることによって、

変えていくことです。

 

さらに職場全体をもりあげていくためには、

従業員のモチベーションが上がるような

褒める風土などの施策を取り入れてみることも

大事なポイントだと思っております。

 

そうすればハード面(設備など)がしっかりしていて、

ソフト面(接客・応対面)も万全になっていくことで、

真のバリアフリーのスポットになるでしょう。

 

きっとお客さまに喜ばれるバリアフリースポットと

なり、リピーターの増えるように変わるでしょう。

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