車椅子でも気軽に立ち寄れるバリアフリーのお店へ

2018.05.20 (日)

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バリアフリースタイル代表の白倉です。最近は都内の新宿駅などのバリアフリー移動経路を調査することがありました。そこで感じるのは車椅子で地下街などを走行していて、移動中に食事をしたいと思っていても「ちょっと入りにくいな」と思ってしまうお店が多いことでした。あくまで感覚的なことを述べていますが、(混雑しているか否かや段差の有無は別として)気軽に立ち寄れる感じがしませんでした。

車椅子利用者が増えていても対応できないのは?


単に個人的な意見だと思われるかもしれませんが、京都などの料亭に行くとよくある「一見さんお断り」のように感じてしまいます。どうぞお入りくださいのムードを感じない点です。自分に引け目があるからなのかもしれませんが、どうしても気軽に立ち寄れる雰囲気になっていないので、「このお店は入っていいんだろうか?」と感じてしまうので、ついつい遠ざかってしまうことが多いものです。

 

以前、大手飲食チェーン店の役員クラスをなさっている方とお話したことがありましたが、その方がおっしゃるには、「私は車椅子でお店に入ってもらいたいと思っているものの、全国に数多いチェーン店を考えると従業員の教育をしていくのが難しく、車椅子利用のお客さまがいらっしゃっても丁寧な対応ができるか分からない」とのこと。

 

実際に坪効率を上げるために店舗を狭くしたり、人件費効率を上げるために少人数で対応されているところもあるので何とも言えませんが、このような時代になっている中で対応が難しいのは、大きな課題ではないかと思いました。

一度お客さまが離れると一気に失うことも…

最近は街中を見ると車椅子利用者が1人で走行している姿をよく見かけるくらい多くなっています。さらに超高齢化社会に伴い、ますます増えていくことを考えると大手飲食チェーンにおいてバリアフリー化の導入ができていないのは、残念ながら時代遅れになる可能性もあります。

 

私も総合スーパー時代は競合他社との競争がかなり厳しい地域でした。20年前は当店が地域NO.1店舗だとテレビ番組で取り上げられていたものの、急激な街の発展に伴い、人口の少ない街にショッピングモールが次々と建設されていきました。さらに鉄道が開通したことで、競争激化により一気に業績悪化に苦しみました。

 

そういった中でお客さまニーズをいかにとらえるのかが大事なポイントであり、打開策を当時の店長といろいろと考えました。でも一度お客さまが離れてしまうと、そう簡単には戻ってきていただけないのが現実だと実感しました。他社に先行されたら、一気にお客さまが来なくなっていく世界でもあります。

時代に取り残されないためにも従業員教育が必要

今回例に挙げたような、大手のチェーン店のように、導入できない、対応できないと考えていては時代の流れの中で一瞬のうちに取り残されることもあるでしょう。だからこそ車椅子利用者への従業員対応は、最低限教育する機会を設ける必要があるように思えます。

 

売上が好調なお店ならともなく競争が激しい環境であればこそ、入りたくても入れないと思っている方に対しての「バリアフリーチャンスロス対策」をしてみてはいかがでしょうか?行きたいと思っている人が多くなる世の中で、そのままにしているのはもったいない時代に突入しています。まずはバリアフリーにおける研修を通して、お客さまに気軽にお越しいただける環境づくりが大事なポイントではないでしょうか?

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