和食レストランとんでんから学ぶ車椅子のバリアフリー化

2018.04.24 (火)

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バリアフリースタイル代表の白倉です。車椅子利用者がバリアフリーかどうかを探すには、ホームページにおける「情報の見える化」が必要であると今まで述べてきました。もちろん現在では「ぐるなび」などのサイトにおいてもバリアフリーを表示する項目ができていますので、もしバリアフリー化にしているのであれば掲載してもらう必要が出てくると思います。でももっと「情報の見える化」として大事なポイントがあります。

とんでんだけは15年前でもバリアフリー化されていた

大手レストランチェーン店である「和食レストランとんでん」を例に挙げたいと思います。和食レストランとんでんは、他のレストランがバリアフリー化を導入するかなり以前から、ほぼ半数以上のお店でバリアフリー化を展開していました。約15年前でも、多目的トイレを設置しているお店がほとんどなかった世の中で、和食レストランとんでんだけには多目的トイレが設置されていて、まさに「とんでんなら安心」という気持ちがありました。

 

和食レストランとんでんのバリアフリー化は、クルマで走っていてすぐに目に留まります。ロードサイドの看板に国際シンボルマークである車椅子のマークを掲示していました。逆に掲示していないお店については、バリアフリー化に至っていない店舗であることも分かっていましたので、利用する側にとってはパッと見て分かる点が何よりもうれしかったものです。

 

ここで大事なポイントは、クルマを運転していてパッと目につくという点です。クルマを運転していてそろそろ食事にしようと思っていても、バリアフリーかどうかがわからないお店がほとんどです。身障者用駐車スペースの有無は外にあるので何とかなっても、店内に多目的トイレがあるかどうかは全く分かりません。

 

まさにブラックボックス化しています。もしかしたら店舗内に多目的トイレが設置してあるかもしれない中で、ほとんどのお店には設置されていない現実を知っていると「ない」と判断されてしまうでしょう。そうなるとほぼ確実にバリアフリー化されているショッピングモールなどが選ばれてしまいます。

ショッピングモールだから利用したいというわけではない

実際に利用者側の気持ちを考えてみると、もし路面店に多目的トイレなどが設置されていればあえてショッピングモールに限ったことではないということです。つまり一般のお店に多目的トイレなどのバリアフリー化がされていれば、当然利用したい候補に挙がるわけです。でも先ほど述べたように「情報の見える化」に至っていないから、利用しないわけです。

 

「ある」「なし」の事実ではなく、思われるか否かだけで、状況が大きく変わってくるこの差はものすごく大きいと思いませんか?それならば、「ある」と思われるようにすることではないでしょうか?和食レストランとんでんのように国際シンボルマークの車椅子のマークを掲示することで「ある」と思われることを提案します。

 

クルマを運転していれば、そのときは食べたいメニューが違っていて、車椅子のマークのあるお店に入らなかったとしても、あのお店は大丈夫という記憶に残っています。そうなれば今後車椅子利用者は、そのお店を利用する可能性が高くなるでしょう。しかも車椅子利用者からは、「味よりもバリアフリーが整っていることを優先する」という声も多く聞きます。

車椅子利用者のお店を選ぶ基準を知ることが大事なポイント

車椅子利用者がお店を選ぶ基準を知ることで、それに対応できるお店になることが「選ばれる」につながるでしょう。だからこそ「情報の見える化」が、ものすごく影響あるツールになると思います。これを機にもし自店はバリアフリー化を進めてきたというのであれば、ぜひともPRしていただきたいものです。

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