接客応対は車椅子利用者であっても普通に接することが大事

2018.06.04 (月)

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バリアフリースタイル代表の白倉です。お店の接客応対をしていても、車椅子利用されている障害者・高齢者が来店されてスムーズな対応ができていますか?一般のお客さまと変わらず、普通に接することができればいいのですが、そうでないケースが出ているように思えます。どういったことが課題なのか考えてみたいと思います。

無関心な態度に見える人はOJTを通して教育する

その理由は大きく2点あると考えられます。1つは「無関心的な態度」です。私は総合スーパーのときにクレームの責任者をやっていました。一番多いのが従業員の対応によるクレームです。「あの店員の態度が悪い、失礼だ、」といったものがほとんどです。しかもそういったクレームの対象者は、過去にも同様のことで招いている人が多いために、「無関心な態度」「ガサツな態度」が原因と言わざるを得ません。

 

だからといって、そういった従業員に対しては、「もっと関心を持て」といったところで直るわけではありません。時間をかけてお客さまの喜ぶ対応とはどうかをきちんと教育しなければならないところです。しかも集合教育のような機会ではなかなか変わることができないため、上司が部下に行うOJT(ON THE JOB TRAINING)によって、1対1の教育をしていくことが必要となります。

 

周りのお客さま・従業員などに関心を持って、今何が起こっているか、どのような対応をすれば喜ばれるかを考える訓練をすることで、それを実践につなげていくことが必要となります。そして何かのきっかけでお客さまからお褒めのことばを頂くことなどがあったら、今まで以上のパフォーマンスができることもよくあるものです。そうなればお客さまに対しての気づく力があがり、車椅子利用のお客さまがいらしても、無関心ではなくなるでしょう。

 

もしそれでも効果が出ない場合は、部署異動も視野にいれることが必要となります。しかしそういった場合は、意外とご本人自身が適材適所ではないと思っている可能性があります。そのときは本人が働きやすい職場への配置転換が必要ではないでしょうか?

行動に移せない人には完璧を求めないように教育していく

もう1つは「サポートしてあげたくても行動に移せないタイプ」です。優先席などでお年寄りがいたら譲ってあげたいものの、断られたらどうしようと思っている人はいませんか?断るほうの問題もあるので、「ありがとうございます。でも大丈夫ですよ」とか言う人ばかりではなく、「うるせい、俺は年寄じゃない」なんて言う人がいるから、せっかくの思いがあってもトラウマになって対応できなくなってしまう人もいます。お店の対応でもトラウマ的になり、やってあげたほうがいいのかどうか考えこんでしまう人もいます。

 

でも行動に移せないタイプの人は、あまり深く考えずに断る人もいるだろうと想定した上で対処したらいいのではないかと思います。とにかく完璧を求めないことです。お年寄りや車椅子に乗っている人がみんないい人とは限りません。一般の人にもいろいろな人がいるように、お年寄りにも車椅子に乗っている人にもいろいろな人がいます。だから強く断られても、「ああ、こんな人もいる」と開き直ることも必要です。

 

どうしても福祉系のテレビ番組の影響もあって、ハンディキャップのある人への見方を美化しすぎてしまう傾向があります。「頑張っている」「辛い思いをしている」と思って特別な存在として捉えてしまうのかもしれません。でも一般の人と何ら変わりはありません。決して腫れ物に触るような特別な存在のように思わないで、対応できることが望ましいと思います。いかに普通に接することができるかだけがポイントなのです。

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