車椅子・ベビーカーのバリアフリーを考えるには路面がポイント

2018.10.02 (火)

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あなたのお店の『バリア解消』請負人

バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。

 

お店の路面を考える際に、

車椅子そのものを知る・体験することによって、

大きく変わってくるでしょう。

 

それをぜひとも知っていただきたいと思っております。

車椅子の前輪に対応できる設計が必要

車椅子は見てご存知の通り、

中心部に後輪(大きな両輪)があって、

前に前輪(小さな両輪)がある乗り物です。

 

そこで注意しなければならないのが、

前輪に対しての路面設計です。

 

いくらフラットなものであっても、

使いにくい、もしくは危険ということに

つながってしまう点があります。

 

前輪はタイヤの幅が狭いために、

ちょっとした溝に落ちてしまうことが多くあります。

 

もちろん病院やショッピングモールにあるような

介助のために使うような車椅子の場合は、

大きい前輪になっていますが、

自走式の車椅子については、

前輪が小さくなっていることがほとんどです。

 

なぜなら前輪が小さいほうが、小回りなどの走行が

断然しやすくなっているからです。

 

溝で注意しなければならないのが、

グレーチング(道路の排水路にかける蓋)です。

 

溝が細かいのであれば、

前輪が挟まるようなことはないものの、

溝が大きいものであると、

前輪がスポンと溝に落ちて、ロックが掛かり、

その反動で身体が前へ投げ出されてしまいます。

 

私も何度かこのグレーチングに挟まって、

ケガをしたことがあります。

 

イメージ的には、

自動車メーカーの衝突実験のときの

シートベルトをしなかったときのような反動です。

 

グレーチングと同様に危ないのが石畳です。

 

こちらも車椅子走行には不適であり、

前輪が挟まってしまうことがよくあります。

 

最近はイタリアのようなイメージを施設に出すために、

石畳をたくさん取り入れている場合があります。

 

もちろん石畳があることが

問題というわけではありませんが、

石畳とは別に石畳でない通路が設置されていると、

車椅子やベビーカー利用者にとっては、

ものすごく走行しやすくなります。

 

しかも石畳はガタガタするので、

車椅子に乗っていると

ものすごく身体に受ける振動が大きくなります。

実際に目で見て分からないのが車椅子目線

だからといって、こういったケースは

口頭もしくは書面では

なかなか感じるとることができないものです。

 

できればお店の従業員とともに、

一度車椅子に試乗してみることをおすすめします。

 

普段から車椅子を利用している人から

解説を聞きながら試乗することで、

普段の生活からは考えられない視点で

物事が捉えられることになるでしょう。

 

それが車椅子の利用者目線を知ることにつながり、

「どうしたらもっと使いやすくなるのだろう」

というアイディアも生まれるのではないでしょうか?

 

一見すると、車椅子に試乗しなくても分かることが

あるように思えるでしょうが、乗ってみることで、

棚の高さだったり、通路幅だったり、

分かることがものすごくあるにちがいありません。

 

私が24歳まで健常者だったこともあり、

健常者だった頃を振り返ると、

今とは全く違う感覚があります。

 

それはきっと車椅子に乗ってみて

はじめて分かることではないでしょうか?

 

ぜひとも前輪に対しての路面設計を

もう一度ご確認することをおすすめします。

 

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