店舗運営にはおさえておきたいバリアフリー【路面編①】

2018.12.29 (土)

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あなたのお店の『バリア解消』請負人

バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。

 

お店を経営している方々が

バリアフリーの知識をあまり知らなくても

「これだけは知っておいたほうがいいこと」

が実はあるんです。

 

そういったものはいくつかあるのですが、

今回は「路面」についてです。

 

車椅子を利用している人と

一般の人が感じるポイントは

意外と乖離があるんです。

 

なぜなら実際に車椅子に乗ってみないと

分からないことが意外に多くあるんです。

 

私は24歳まで健常者だったので

その点はよく感じることです。

 

例えば一般の人から

「この傾斜って大したことないよね」とか

「このくらいの傾斜の坂って大丈夫じゃないの?」

などをよく聞きます。

 

でも歩いていると

どうしても分かりにくいことです。

 

今回は分かりやすく

お伝えしたほうがいいポイントをご紹介します。

見た目では大したようにみえない傾斜でも…

バリアフリーの勾配基準は、

1/12になっています。

 

1上がるのに12の長さが必要となります。

 

「えっ、そんなに長い距離が必要なの?」

と驚くと思うでしょう。

 

もしこの勾配基準より短く設定したら、

気合を入れて助走をしても、

角度が急すぎて上ることができないんです。

 

自転車でもものすごく急勾配であれば、

ペダルを漕いで上ることはできませんよね。

 

それと同じことなんです。

 

これについては

実際に車椅子へ試乗してみると

分かると思います。

 

でも実際にはバリアフリーの

勾配基準である1/12さえも、

意外に上るのには楽ではないんです。

 

そのため短い距離を急勾配にするのであれば、

長い距離の勾配を

緩和したほうが利用しやすくなります。

 

そのため施工前に、

きちんと当事者の声を入れたチェックが

必要となるでしょう。

 

施工した後に

もう一度やり直しにならないように

したいものです。

アスファルトでも走行のしやすさは様々

次にアスファルトの路面であっても、

石畳や舗装が粗いものは、

車椅子でも走行しにくくなります。

 

石畳については、

前輪キャスターがハマってしまう場合があり、

車椅子から身体が投げ出されてしまい、

大けが(骨折・打撲など)につながります。

 

またこの現象は、

グレーチング(道路の排水路にかける蓋)が

あっても同様に危険です。

 

よく見かけるのは、

グレーチングの先に傾斜があることです。

 

この場合の走行は、

グレーチングに対して恐る恐る通った後に

傾斜であると、

全く助走をつけることが

できなくなってしまいます。

 

そのためスロープ・坂道を

上りきるのが困難になります。

 

このような点を知っているかどうかによって、

車椅子利用者が使いやすい

バリアフリーになるかどうかが決まります。

 

ちょっと程度のことかもしれないと

思うかもしれませんが、

意外と車椅子に乗ってみると

分かることでもあるので、

ぜひ一度試乗してみてください。

 

またできるだけ

一般の人が単独で試乗するのではなく、

実際に利用している

当事者の声を聞きながら、

進めてみるといいでしょう。

 

こういったケースを

随時ご紹介していくことで

少しでも皆さまの関心に

つながれば幸いです。

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