車椅子・ベビーカー走行における屋内の路面のポイント

2018.11.21 (水)

Contents

あなたのお店の『バリア解消』請負人

バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。

 

車椅子走行において、

路面が気になることは結構あるものです。

 

今回は屋内において気になるような

路面のポイントをお伝えします。

 

もし今後小売店・飲食店などの

商業施設を造られる場合において、

車椅子でも利用しやすい環境をお考えであれば

ぜひともご参考にしていただければ幸いです。

 

またこのケースについては、

ベビーカーの利用者の場合にも

同様になりますので、

多くの方々に影響があるものと思われます。

凹凸があれば走行はしにくくなる

オシャレなヨーロッパの景観などを

演出したい場所には

石畳の設置があります。

 

主に屋外の設置が目立ちますが、

屋内にも設置されている

ようなところもあります。

 

車椅子の前輪タイヤ、ベビーカーのタイヤは

小さい構造ですので、石畳の隙間にタイヤが

挟まってしまうことがよくあります。

 

場合によっては、

挟まったタイヤがロックして

その反動によって身体が前へ投げ出されて

しまうこともよくあります。

 

さらに石畳は凹凸が激しいために、

身体に受ける振動も大きくなります。

 

赤ちゃんは何も言葉に発しませんが、

実は「乗り心地が悪いなあ~」

と思っているかもしれません。

 

それくらい石畳は車椅子・ベビーカーに

影響のある路面なんです。

 

でも石畳はおしゃれだから残したいと

いう気持ちもあると思います。

 

であれば、石畳を残したまま

普通の凹凸のない路面も

両方造ってあると

利用しやすくなるでしょう。

 

つまり利用者が選択できるような路面で

あれば不満を回避できるでしょう。

 

次にタイル張りになっているようなケースです。

 

タイルとタイルの継ぎ目は広くなければ、

石畳のようにタイヤが

挟まってしまうことはないはずです。

 

でも継ぎ目が多ければ多いほど

凹凸ができてしまうので、

通るたびにガタン・ガタンと

身体への振動が大きくなります。

※この写真のようなケースです。

 

枚数が多くなるとしんどく感じるものです。

 

こちらはできるだけ

凹凸を少なくするために

継ぎ目を狭くすれば走行しやすくなります。

「歩導くん」のようなアイテムが社会を変える

その他においては、

点字ブロックなども凹凸があるので、

車椅子走行には影響するでしょう。

 

もちろん視覚障害者のためにある

点字ブロックなので、

車椅子走行よりも重要な意味合いを

もっていますが、

最近では錦城護謨が開発した

「歩導くんガイドウェイ」(ほどうくん)

というゴム製の点字ブロックが登場しています。

※この写真のものが歩導くん

 

車椅子走行にも問題がない素晴らしい逸品です。

実際に視覚障害者の方が

考案して開発されたものであり、

屋内であればどこへでも

取り付けることができます。

 

例えば、病院などには

ストレッチャーや車椅子利用者のために、

点字ブロックの設置が少ないようです。

 

でも歩導くんがあれば、

車椅子・ベビーカー・ストレッチャーの走行には

影響が出ないため、

今後取り付けてみることを

検討してみるのはいかがでしょうか?

 

時代とともにユニバーサルデザインを

考えたアイテムが出てくることが、

本当に嬉しく思っています。

 

まだ他にもいろいろなものがありますが、

車椅子ユーザーの指導のもとに、

一度車椅子に試乗してみてはいかがでしょうか?

 

車椅子を見たことはあるけれど、

乗ったことがある人は少ないはずです。

 

そこで身体で感じたことが、

今後の商業施設の設計などに

きっと役立つことでしょう。

関連する投稿

▼シェアをお願い致します!▼

現在の記事: 車椅子・ベビーカー走行における屋内の路面のポイント

お問い合わせ・ご相談はこちら

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせフォーム »


おすすめのバリア解消コラム

コラムテーマ一覧

過去のコラム


⇑ PAGE TOP