車椅子利用者が高まる中でバリアフリーを価値につながる

2018.04.05 (木)

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バリアフリースタイル代表の白倉です。店舗においてバリアフリー化を導入するかを考えるにあたり、超高齢化社会に伴う状況を踏まえて述べていきたいと思います。現時点で高齢者と呼ばれる方々は、約3500万人いらっしゃいます。日本の全人口の4分の1を占めるのが高齢者になります。もちろん高齢者といっても、ほとんどの方が車椅子を利用しているわけではありませんが、高齢化が進んでいる日本においては、車椅子利用者の数は年々高まっているように思えます。

今まで何気なく行けたお店にはもう行けなくなる時代へ


しかも日本における男女の平均寿命を考えたときに、女性が87歳・男性が81歳と高齢化が進んでいる一方で、健康寿命と言われる平均寿命は、男女ともに10歳下回った歳になるとのこと。平均寿命に置き換えれば、女性は77歳であるのに対して、男性は71歳になってしまいます。団塊世代が高齢者の仲間入りになったものの、あと数年経過すると健康寿命を上回ってしまう状態になります。超高齢化のスピードが急速に進むだけでなく、その方々のライフスタイルが一気に変わる可能性があります。

 

その方々が今まで行けたお店は、階段がある・店内が狭い・多目的トイレがない・駐車スペースがないなどの課題があって行けなくなる時代は刻々とやってくるでしょう。残念ながら私が20年間車椅子生活をしてきて、行けるお店よりも行けないお店・行きにくいお店の方が未だに多いのが現実です。そのため世の中で話題になっているインスタグラムに投稿されたお店が素敵だと思っていても、その情報に乗っていけないのがハンディキャップをもった人たちではないでしょうか?

ホームページによる情報開示でバリア解消をPRできる

テレビの夕方のニュースなどで飲食店・レストランの特集などを放送されても、車椅子利用者にとっては行けるのか分からないのが実情です。せっかくの情報を享受できないのは、とても残念な思いです。あの美味しそうな料理・デザートをテレビ画面の前でワクワクして観ていても、自分にとっては行くことができないとあきらめてしまいます。もしバリアフリー化が整っているお店であっても、テレビではそのお店がバリアフリーなのかの情報発信まではされていません。

 

そうなると自店のホームページにおける情報開示が有効な手段です。もしかしたらテレビを見た人、インスタグラムを見た人がさらに調べるかもしれません。そこでお店がバリアの解消に努めていれることが分かったら、チャンスだと思われるでしょう。特に高齢化社会を考えると、人と人とのコミュニケーションは若い人に比べると多い状況にあるように思えます。そうなれば、1人の方があの店は美味しい料理だけでなく車椅子でも入店できるという情報を話したら、多くの仲間が「私も行きたい」という情報につながっていく可能性があります。

車椅子でも気軽に行ける環境であれば選ばれる時代

行けるお店が少ない現状は、逆な発想を考えると希少価値であることも事実です。あなたのお店だからまた行きたくなるのが、私がこの20年間車椅子生活をして感じていることです。つまり、自分でも行ける場所を探して、気に入ったら何度でも利用するということです。まさにリピーターにつながります。これは一般の方には分かりにくいのかもしれませんが、極端なことをいえば料理がさほど美味しいわけではなくても、車椅子でも気軽に行ける環境であれば選ぶというのが車椅子利用者の多い声です。それだけ車椅子でも気軽に行ける環境であれば選ばれる時代ではないでしょうか?

 

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