車椅子ユーザーは電車乗り換えアプリ通りにはいかない理由

2017.02.22 (水)

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車椅子ライフデザイナーのまおうです。ほとんどの移動手段はマイカーを使っていますが、電車に乗るときについてご紹介します。

車を使うか電車を使うかは距離の長さによることが多い

私の場合は、関東圏なら間違いなく車を使いますが、どうしても車で行くには遠いと思われる場合には、やむを得ず電車を利用することもあります。実際に長時間、車を運転するのはとても辛いので、電車の方が楽な場合もあります。

但し、最近では当たり前になっているスマホの乗換案内アプリも、車椅子ユーザーにとってはあまり役に立ちません。なぜなら、乗りたい電車には大概乗れません。そのため、アプリで表示されるルートと時間は役に立ちません。あくまでも目安にしか使えません。

駅の改札に行き、駅員さんが丁寧に応対してくださいます。質問される内容は、①どこの駅まで行くのか? ②乗換が必要かどうか? ③乗り降りする際にお手伝いが必要かどうか?です。その回答をもとに、駅員さんが行先の駅へ電話連絡をとります。

車椅子利用者の乗車には出発駅と到着駅のやり取りが必要

ここからは駅員さん同士のやりとりになるので、どんな話をしているか分かりませんが、多分、①何時何分発の電車で何時何分到着になること ②何号車の何番目のドアに乗っていること をきちんと伝えていると思います。

先方の駅との打ち合わせがあるので、乗りたいの電車の次の電車になることがほとんどです。もちろん、電車間隔にもよりますが・・・。連絡が終わったら、駅員さんがホームまで同伴してくださいます。

最近は、駅の改札からホームまでエレベーターがある駅がほとんどなので、大変便利になっています。時間が多少ある場合は、トイレに行きたいかどうかを伝えておくといいでしょう。

大概は車椅子マークのついた車両に乗車するのがほとんど

先ほど何号車の何番目のドアと書きましたが、大概の車両は車椅子利用者の乗る場所はほとんど決まっています。駅のホームに車椅子マークが掲載されています。しかし、車椅子利用者が多い場合は、その該当車両でないケースもたまにあります。

ホームでは車両との隙間があるので、取り外し可能なスロープを用意してくださいます。そのスロープを通って乗り込めば、あとは電車に乗っているだけです。お手伝いが必要ないと申し出た方については、スロープを用意しないと思います。

私もスロープなしで乗ることは可能だと思いますが、あの隙間がめちゃくちゃ怖いんです。ホームと車両の隙間に落ちた人がいると過去に聞いたことがあるので、あえて無理をしないでスロープの設置をお願いすることにしています。

混んでいる車内では車椅子マークのあるスペースに行けないことも

電車の中では、車椅子マークのあるスペースがある場合とそうでない場合がありますが、混んでいたりしたら車椅子マークのあるスペースまでたどりつけないこともあります。

そういった場合は、手すりのそばに行き、手すりだけは握っているようにしています。意外と電車内は揺れるため、ちょっとしたときにバランスを崩す可能性もあるので注意が必要です。

到着駅とのやり取りをしているので途中下車は原則できない

すでに行先を告げているため、途中下車はできません。到着した駅で駅員さんが取り外し可能なスロープをもって待っていてくれます。そして電車を降りて改札口へ向かいます。乗換がある場合は、また次の目的地の駅へ電話連絡する形になると思います。

そのため、乗換案内アプリに表示されている時間通りにはいきません。むしろ少し余裕のもった時間が必要になります。以前、東北新幹線のある駅の駅員さんとお話したことがあるのですが、東北新幹線から東海道新幹線に乗り換える場合は、東京駅で40分は見ておいた方がいいという情報を聞きました。

ある程度時間の余裕をもって移動したほうがいい

東京駅では万全の体制をとるために、移動時間・先方の駅への連絡する時間などを踏まえて40分としているとの事でした。その駅員さんは、そう答えながらも「駅員さんが普通に対応すれば20分だって十分間に合うのに…」と本音を漏らしていました。「せっかく急ぐために新幹線を利用されているのに、時間を余計にとらせてしまうの事は大変申し訳ないです」とおっしゃっていました。

私は年に数回しか電車は利用しませんが、私より詳しい車椅子ユーザーの方がいらっしゃると思います。もし私の場合はこういったことがありますという情報があればぜひとも教えてください。

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