車椅子利用者の空港における飛行機搭乗前のストレスが軽減へ

2017.12.21 (木)

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車椅子ライフデザイナーのまおうです。車椅子利用者が空港にてストレスを感じる場面があります。それは保安検査場の通過時になります。一般の人にとっては、特段気にならない場所であるのに、車椅子利用者だけが気になってしまうのはなぜでしょうか?そしてそのストレスを軽減するためのものが、遂に開発されたことについてもご紹介致します。

チェックインカウンターから保安検査場へ

まず空港到着時には、出発階のチェックインカウンターに行きます。羽田空港のような巨大ターミナルには、お身体が不自由な方向けの個別対応ブースがあり、一般の人とは別に対応していただくことが可能です。羽田空港以外の空港は、一般のカウンターの脇にお身体不自由な方用のカウンターがあります。

 

空港に来る数日前には、お身体が不自由な方デスクへの事前連絡は入れているものの、当日のチェックインカウンターにてもう一度チェックを受けることになります。もちろん通常の手動車椅子であれば、簡単な確認で終わりますが、電動アシスト機能のついたバッテリーなどがあると、結構時間が取られます。万が一のトラブルを防ぐためではないかと思います。

 

次に向かうのが、保安検査場です。ここでは機内に持ち込むための荷物についてチェックをしますが、車椅子利用者は通常のゲートを通った時に金属反応をしてしまうために音がなってしまいます。なぜなら車椅子は金属製の乗り物だからです。そこでストレスになるのが、衣服の上から全身のボディチェックです。

 

私は清廉潔白なので何も恐れることはないと思っておりますが、多くの搭乗客のいる前でのボディチェックになるので、麻薬をもった犯人のようにチェックを受けることが苦痛になる人がいるようです。しかし、麻薬犯はいかなる手段を使っても搭乗しようとするために、ボティチェックはやむを得ない措置なのかもしれません。そんな状況を改善しようと動いたのが日本航空です。

日本航空によるアイディアが話題となっている

完全非金属の木製車椅子を用意されたことが、日本航空のプレスリリースや各メディアで取り上げられております。保安検査場では、木製の車椅子に乗っているため一般の人と同じようにゲートを通過するだけで済むことになり、ボディチェックを受ける必要がありません。これによって、今までストレスを感じていた人が楽になるものだと思っております。

 

私の場合は、搭乗ギリギリまで自分の車椅子に乗っていたいと申し出るので、どうしても保安検査場の通過は自分の車椅子になるために木製の車椅子への乗り移りをすることができません。でも日本航空のような取り組みが進むことは大歓迎です。

 

まさにこのような相手の立場を考えた取り組みこそが「心のバリアフリー」です。一般の人には感じることのないバリアなのかもしれませんが、それはあくまでも大多数の中にいるからであり、少数の立場になると分かることはたくさんあります。今後は高齢化社会の到来において、ますます車椅子利用者は増加していくことはまちがいありません。その時いかにストレスフリーな状態にしていけるかが、ビジネス展開していく上でも大事なポイントになるにちがいありません。

 

日本航空HPにおけるプレスリリース→こちら

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