車椅子ユーザーのリハビリ後の住まい選びの困難さ

2017.11.22 (水)

車椅子ライフデザイナーのまおうです。私は1996年9月1日に交通事故に遭い、2回の転院の後に本格的なリハビリテーションセンターへ入院し、1997年の9月に退院しました。病院に入院前は健常者であったために、退院しても元の住まいに戻ることは不可能でした。実際に私の経験からかなり困難になるのは退院後の「住まい選び」です

リハビリ終了とともに住まい選びで苦しむ

まずリハビリテーションセンターのような場所は、バリアフリー化が一番整っているといえます。車椅子で過ごすには、最高の環境です。リハビリテーションセンターに入院している間は、早く退院したいとは思いません。しかも車椅子に乗っている仲間もたくさんいるので毎日が楽しいものです。

 

しかしリハビリテーションセンターからの退院宣告は、思いがけない時にやってきます。だいたい退院まであと2週間程度といったくらいでした。一般の人であるならば「あと2週間も病院に居なければならないの?」と思うかもしれません。でも車椅子ユーザーはそう簡単にはいきません。戻る家があるのか?家の改造を行わなければならないのか?など人それぞれの課題が出てきます。

 

今までアパートなどに住んでいる人であったら、簡単に戻ることはできないでしょう。なぜなら通常のアパートには、バリアフリー化が整っていません。入口には階段があったり、手すりなかったり、身障者用のトイレがなかったり、一般の人が暮らすような造りになっています。車椅子で過ごすことは不可能なので、バリアフリーが整っているアパートを探さなければなりません。だからといって、バリアフリー化の整っているマンション・アパートが少ないのが現状です。

 

持ち家の場合はどうするか?これについても家の改造が必要になります。特に日本家屋の場合には、尺貫法によって作られている物件がほとんどなので、車椅子で過ごすには適していません。スロープをつけたり、手すりを付けたり、トイレを改造したり、大改造をしなければなりません。

2週間で両親がアパートを探してくれて助かった

私の場合は、2週間で両親が茨城県南部のアパートを探し回ってくれました。さすがにバリアフリーの整っているアパートはありませんでした。そこで大家さんと交渉して、駐車場の一番端っこを契約させていただきました。車椅子から車への乗り降りの出来るスペースが確保されていました。但しアパートはバリアフリー化ができないために、長い簡易型のスロープを設置したり、壁に釘を一切打たない改造トイレを父が造ってくれました。

 

なんとか新しい住まいを用意してくれて、その3年後にはバリアフリーの新築一戸建てを父が建ててくれました。今でもその自宅で暮らしているので住まいについては問題がありません。しかし2017年になってバリアフリーの住まい状況はどうなのでしょうか?

 

20年前に比べても、住まいのバリアフリー化は整っていない状態が続いています。これだけ高齢化社会になって、車椅子利用者が増えているにも関わらずまだまだ遅れている分野です。宿泊施設も同様ですが「住む・暮らす」という点においては、多くの課題を残しております。一見バリアフリーが整っていますと住宅チラシを見ますが、間取りをみたら車椅子では住みにくい状態になっていることがほとんどです。

もっとバリアフリー化の住宅が増えることを願う

今後は、もっとバリアフリー化の住宅が増えることを願っております。もちろん改造するにはお金がかかるので、簡単にいくものではないかもしれません。でもこのようなご時世だからこそのニーズがあると思います。今こそバリアフリーの住宅があることが他には少ない「選ばれる物件」になるでしょう。

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