バリアフリー化にマインドを注入することでビジネスツールとなる

2019.09.06 (金)

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あなたの会社の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。

 

皆さまはバリアフリーについてどのようなイメージを持たれていますか。

 

私は多くの人と出会って自分の活動内容を伝えると「バリアフリー=素晴らしいですね。いいことやっていますよね」と言われるものの、そこで終わってしまうのがほとんどです。

 

確かに自分を取り巻く環境、具体的に家族・友人・同僚などに障害者・車椅子利用者などが居ないと関心が湧かないのかもしれません。

 

しかも経営者の皆さまとお話しすると、「バリアフリー化=コストがかかる、面倒くさい」といったイメージになってしまいます。

 

でもこれからは超高齢化社会の時代です。

 

そこでバリアフリー化することによって、単なる福祉的なものではなく、ビジネスツールとして集客の活用につながり、経営者の皆さまに喜んでいただくことがポイントです。

バリアフリーをビジネスツールにするこだわり

私の提案は「バリアフリー×ビジネス」です。

 

実際に、バリアフリー化されたスポットが増えることで、最終的に車椅子利用者にとっても喜びを満たしてくれるものになると考えております。

 

むしろ経営者の皆さまが積極的に取り組んでいただける形にしなければ、いつまで経っても法律で定められたところ以外のバリアフリースポットは、一向に増えないことも事実です。

 

だからこそバリアフリーに手掛けることが、最終的に経営者の皆さまにとって、有益でなければならないと思っています。

 

しかし、バリアフリーそのものへのイメージがネガティブのままであると、バリアフリーをビジネスという考え自体が、全く発想できないために、誰も着工しようとは考えないでしょう。

 

だから私は「バリアフリー×ビジネス」にこだわっています。

 

そこで「バリアフリー×ビジネス」をどう展開していくかですが、一般的にはバリアフリーと言えば、設備の充実を考えるでしょう。

 

車椅子でも入れるトイレ・車椅子利用者がとめることのできる駐車スペース・段差のない床・通路幅が広いことなど、設備のバリアフリー化は必要最低限のものです。

 

設備が充実するだけで、他の店舗にはない大きな差別化につながりますが、それだけではバリアフリー化による効果は微々たるものです。

 

それだけバリアフリー化には、単に設備だけではなく、いろいろな取り組みを通して盛り上げていく必要があります。

第一段階は「設備の充実・運用」

まずは、設備の充実とともに運用をきちんと図ることです。

 

せっかくバリアフリーの設備が整っていても、利用したいと思ってくださる方々に知っていただかないと利用されることがありません。

 

まさに宝の持ち腐れ状態です。

 

経営者の皆さまの中には、バリアフリー化は福祉的な要素だから、世間にアピールするのは失礼だという清貧思想のようなものを持っている方々がいます。

 

でもよく考えてみてください。

 

車椅子を利用している人などは日頃からインターネットでバリアフリーの情報を探しています。

 

その情報がなければ、外出することも難しい状況です。

 

だからこそアピールしなければ誰の役にも立たないという点です。

 

逆に清貧思想のような考えで取り組んでいることが、バリアフリーへの取り組みそのものを狭めているかもしれません。

 

そしてバリアフリーで集客を目指してはいけないと考えることが、余計にバリアフリー化を後退させているとも言えます。

 

大事なことは、バリアフリーの設備を運用していくのは、情報の見える化です。

 

情報は、公開してこそ意味があり、集客にもつながり、利用者にとっても喜びになるわけです。

第二段階は「従業員のマインド」

そして次に大事なことは、また行きたくなるようなリピーター化につながる店舗にすることです。

 

私は以前、次のような場所を訪れました。バリアフリーが整っているということを大きくアピールしているホテルでした。

 

ところが従業員の接客・応対は残念ながら全くできていませんでした。

 

チェックインした後に、部屋へ案内してくれる人がいるにもかかわらず、荷物をお持ちいたしましょうかとかは言わないで、淡々と誘導する点。

 

宿泊ルームに到着しても、部屋の案内などは一切ない点。レストランでコース料理を食べても、料理の説明がなければ、料理を食べ終わる前に次の料理を置いていく点。

 

チェックアウトした後、外が猛吹雪でありながら、駐車場まで荷物をお持ちいたしましょうかと言わないで、お客さまとお別れしてしまう点など散々な接客・応対でした。

第三段階は「お客さまへのサービスレベル向上」

さすがにこれではまた行きたくなるホテルにはなりません。

 

しかもその原因は、設備だけがしっかりしていればバリアフリーと考えてしまっているようにも思えました。

 

大事なことは、従業員のマインドがきっちり整って、お客さま満足度を向上し続けていくところにあります。

 

そういった状況に持っていくには、社内の職場環境であったり、リーダによるチームビルディングが欠かせないものとなります。

 

そのためには、従業員の教育を通して、従業員のモチベーションが上がり、そのモチベーションがお客さまに喜んでいただくためにはどうしたらいいかを考えることにつながります。

 

そういった流れが必要になります。

全てが揃って「真のバリアフリー」になる

「バリアフリー×ビジネス」として考えるには、「設備の充実・運用による満足」「従業員満足」「お客さま満足」の3点がきちんとバランスよく保たれていることです。

 

それを私は「真のバリアフリー」と呼んでいます。

 

それは今までにはない手法であり、利用されるお客さまのニーズに応えていくことが集客につながります。

 

その結果として、経営者の皆さまが収益を上げることができて喜んで、さらには、社会貢献につながることで評判も手に入れることができることを目指しています。

 

そうなれば、車椅子利用者にとっても、ほとんど行ける場所がなかったところに、行ける場所が増えることで喜びにつながるというお互いにWIN・WINの関係になっていただきたいと願っています。

 

そのためにはまずは設備の充実と運用における部分のチェックからスタートですが、それと同時に従業員向けの教育もスタートです。

 

設備に関しては、車椅子利用者目線でチェックできることが必要不可欠になります。

 

そしてマインドについては、従業員の皆さまにバリアフリーへの関心をもってもらうところからです。

 

今まで知らなかったことや、自分が体験して初めて分かることがいろいろ出てくるでしょう。

 

そこからお客さまがどうしたら喜んでいただくのかを知恵を出し合っていくことで大きく変化が生まれます。

 

そしてお店のバリアフリーの情報をきちんとホームページなどで車椅子利用者目線で公開していくことです。

 

そういったことに取り組んでいき、その後はお客さまサービスレベルを向上させていくアイディアをお互いに話し合っていくことで、そのお店にしかないバリアフリーが展開できる、そしてビジネスツールとなるものになっていくでしょう。

 

それが集客につながり、社会貢献にもつながり、お客さまの評判の上がるようになっていくと、バリアフリー化における喜びが大きいはずです。

 

ぜひこの機会にバリアフリーに対する見方を変えてみませんか。

 

時代に合ったお客さまへのアプローチができるようになるでしょう。

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