ホームページのバリアフリー情報の見える化が大事な理由
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バリアフリースタイル代表の白倉です。ホームページにおけるバリアフリーの情報の見える化は、未だ多くの企業が実施されていません。その代わりに不明な点は、「電話にてお問い合わせください」「メールにてお問い合わせください」と記載してあるものの、利用者側にとっては、疑問に思ってもわざわざ行動に移すのが面倒くさいものです。それならば最低限でもFAQ(よくある質問)欄に、疑問になりそうなことを予め掲載しておいたほうがいいでしょう。
ホームページでバリアフリーが分からない場合は「行けない」と思われている
例えば、行ってみたいお店がバリアフリーかどうかを、ホームページ上における、サイトマップを見たり、FAQ(よくある質問)を見たり、どこかにバリアフリーの情報がないかを調べまくった結果、分からなかったとします。ではこの段階で感じるのは、行けるか行けないか迷うよりも、このお店はバリアフリーではないだろうというネガティブな感覚のほうが強くなります。
利用者にとっては、どうしても行きたいという強い思いがない限り、この時点で諦めるでしょう。なぜならば世の中には他にも行けるお店があるからです。例えば、大型ショッピングモールなどは、問い合わせをしなくてもバリアフリーであると想定がつきますから、よっぽどのことがない限り、 問い合わせなくても行ける店を選ぶことになるでしょう。
次に設問における「電話にてお問い合わせください」についてですが、利用者にとっては面倒な行為です。しかも車椅子利用者が電話をかけても、相手が正確な回答をしてくれるか疑問をもっています。なぜならよく返って言葉が「大丈夫ですよ」という回答。しかし実際に行ってみたら、車椅子では利用できないバリアがあったこともよくあるものです。
信用しないわけではありませんが、バリアフリーにおける知識が全くない従業員の場合ですと、車椅子で利用する際に「何がバリアで、何をフォローすれば対応可能になるか」が全く分からない状態で回答されてしまうので、全く話が噛み合いません。だからこそ電話での問い合わせをしなくても分かるように、「情報の見える化」が必要になります。
電話での問い合わせがあるならFAQに掲載したほうがいい
画像、間取り、動画などがあれば、何もご存知ない従業員と会話をするよりも、十分参考になります。そして参考になる材料を見て、利用者、つまり当事者に行けるのか行けないのか判断してもらえばいいのです。そうなればクレームも発生しません。もし目的地に来てしまったら、従業員の言った話と違うとなれば、クレームになってしまうでしょう。お店にとっても、対応するのに時間だけでなく、ストレスにもつながるにちがいありません。
また利用者側からすると、何軒も立て続けに断られると気持ちが滅入ってきます。「バリアフリーのお店なんか存在しないのでは?」と弱気になるものです。そうなると行くこと自体を諦めてしまうこともよくあります。また断る人の態度も「ありません」と強く言われれば、ものすごく辛い思いをすることもあります。
次に「メールにてお問い合わせください」ですが、これはタイムリーではなくなってしまい、今だから選びたいのに、すぐにバリアフリーかどうかの回答が出ないことに不満を感じてしまうでしょう。しかも電話同様に正確な回答でなければ、双方にとって時間だけがもったいない状態になります。こちらも最低限の内容は、FAQ(よくある質問)に掲載しておくことをおすすめします。
今後は高齢化がより一層進み、車椅子を利用する人も増えていく中で、バリアフリーの情報を予め掲載しておくことは欠かせないことです。もしバリアフリー化されていないお店においても、その旨をきちんと明記しておくことが、親切な対応ではないかと思うくらいです。利用者側の立場をイメージした上で、自社のホームページには何を掲載する必要があるかをきちんと練っておく必要があるでしょう。
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