車椅子を漕ぐ際に気をつけなければならないポイント
Contents
車椅子ライフデザイナーのまおうです。車椅子走行していて絶対にケガをしないことが大きなポイントです。自分で車椅子を漕ぐ場合もそうですが、車椅子に乗っている人をサポートする場合も気をつけなければならないものです。ちょっとした油断がアクシデントを招くことがあります。
軸が真下にある場合は寄りかかると倒れる構造
自走の車椅子の軸は、手を真下に降ろしたところにあると思います。逆に介助式の車椅子は真下ではなく、ちょっと後ろに車椅子の軸があるはずです。軸が後ろにある場合は倒れにくくなっていますが、軸が真下にある自走の車椅子は後ろへ倒れやすくなります。これは車椅子の構造上によるものです。
車椅子に乗って経験の浅い人は、後ろへ倒れることを避けるために転倒防止キャスターを設置することが多いです。そうすることで後ろへの転倒は防ぐことができますが、デメリットとしては1段の段差を上がりたいときに転倒防止キャスターが邪魔をして上がることができなくなる場合も出てきます。
子供の自転車と同じように、走行が慣れてきたら補助輪を外すように、車椅子も走行が慣れてきたら転倒防止キャスターが邪魔な存在になってくるので、取り外して走行するようになるでしょう。ともかく後ろに転倒することは、後頭部・首などを痛める可能性があるので十分注意が必要になります。
後ろへ倒れる事よりも前に倒れることの方が危険
逆に前に倒れることについては、後ろに倒れる以上に注意しなければなりません。車でいえばシートベルトを着用しないで衝突する映像を一度は観たことがあると思います。あのシーンと同じような事が起こります。主にグレーチング(道路の排水路にかける蓋)に前輪がはまったり、段差に対して前輪が乗り越えられない場合に、車椅子がロックされて身体だけが前へ投げ出されます。
車の場合には前方にフロントガラスがありますが、車椅子に乗っている場合は前方にあるものは様々です。たとえ障害物がない状態であっても、とっさに手を出して防ぐことで、地面はアスファルトなだけに手を骨折してしまうケースもよくあります。
そして車椅子に乗っているということは、歩くことができないために麻痺している・筋力が低下しているなどの理由があるはずです。手だけでなく膝を地面に叩きつけれてしまうこともあります。運が良ければ擦り傷ぐらいで終わることもありますが、骨折して入院することもよく聞きます。
介助している人がいてもアクシデントにつながるケースもある
これについては介助者が車椅子を押す場合にも注意が必要です。勢いよく押してしまうと同様なことが発生します。サポートをしたためにケガをさせてしまったら大変です。また勢いよく押すことで前方で歩いている人に向かって衝突してしまい、かかとをぶつけることもあります。
長年車椅子生活をしてきて、病気・ケガをしないことを健常者の時以上に気をつけています。特に普段から車椅子を使用している人は、下半身の筋力及び骨密度は大幅に低下していることが考えられます。たまに検査をしてみると、骨密度がものすごく下がっていることにビックリします。だからこそアクシデントを防止するためには、安全な走行を気をつけたいものです。
関連する投稿
- 車椅子利用者の増加とともに気軽に運動できる環境があってもいい
- 車椅子で利用できるバリアフリー調査を始めたきっかけ
- 健康寿命を考える上で気軽に運動できる環境が欲しい
- 車椅子利用ができるバリアフリー基準があればいいのに・・・
- 車椅子利用者の「住む・暮らす」のバリアフリーは大きな課題
現在の記事: 車椅子を漕ぐ際に気をつけなければならないポイント