車椅子でも大丈夫 東北新幹線レポート(小山駅⇔福島駅を日帰り往復しました)
(旧ブログ 2016年7月 投稿内容)
2016年6月24日に開催された「バリアフリーツアーフォーラム(福島)」に参加するために、交通手段をどうするか悩みました。
私が住んでいるのは茨城県守谷市(茨城県南部)。
カーナビで福島まで検索すると、スムーズで3時間半。
常磐道谷和原ICから高速道路を利用しての時間。
しかも3時間半ということは途中で休憩が必要かも・・・。
そうなると4時間近くになるはず。
朝10時開始だとすると朝6時には自宅を出発しなければならない。
これはちょっとヘビーな1日になりそう・・・。
もともと車に乗ることは嫌いではないが、さすがに4時間×往復を日帰りするのは体力的に厳しい。
ではどうするか?
東北新幹線を利用したらどうだろうかと考えました。
東京駅から東北新幹線に乗車した場合は、約2時間で福島駅へ到着予定。
でも車椅子利用者が新幹線へ乗車する場合は、一般の人のようにギリギリの乗車は許可にならない。
最低でも20~30分前には東京駅の改札を通る必要があるはず。
車で自宅から東京駅まで行く時間【首都高の渋滞も含む)を考慮したら、こちらも朝6時もしくはそれ以上の早い時間に自宅を出発しなければならない。
あまり望ましくない・・・。
そこで考えた案が
①前日までに小山駅に行く。
②前日はホテルに宿泊する。
③翌朝、東北新幹線に乗車する。
この案を実行することにしました。
茨城南部から小山駅までは約1時間半。
高速道路を利用しないので渋滞しないし、小山で1泊すれば当日の朝はゆっくり出発できるはず。
体力的にも辛くない。
実際に小山駅~福島駅間は1時間20分位。
ここで調査したのが、
①小山駅前にバリアフリーのホテルがあるのか?
②小山駅前に身障者用駐車スペースのある駐車場があるのか?
この2つをクリアできれば問題なし。
まず①については東横イン小山駅東口1がありました。
バリアフリーが整っているハートフルルームB(2人部屋)があり予約OKでした。
駐車場は新幹線の駅でしたので、駅前は大きな駐車場がありました。残念ながら身障者駐車スペースはありませんでしたが、車椅子から乗り移れるだけのスペースはありました。
こちらは事前にGoogle Earthで確認しておりました。
屋外の駐車場の様子はGoogle Earthを利用すればある程度は分かります。
目的地に直接行く時間がなければGoogle Earthで調べるのはおすすめです。
東横イン小山駅東口1はJR小山駅のすぐそば。
ただチェックアウトしたあとはホテルに車を止めておくことができないので、駅前の駐車場へ車を移動。
駅前(東口)駐車場は駅のロータリーの前にあるので、多少の雨でも大丈夫です。
帰りは雨が降ってきましたが、あまり濡れることはなかったです。
駅にはエレベーターがあり、連絡通路もあります。
段差等は一切ありません。
新幹線の出発が8時27分発でしたので、約30分前の7時50分頃にみどりの窓口でチケットを購入。
指定席が埋まっていたので、自由席かグリーン席か?
人生初のグリーン席にしてみました。
そのまま駅改札に向かいましたが、東京・上野のようなマンモス駅ではないので対応は早かったですね。
むしろ20分前に改札を通っていましたので、かなり余裕でしたね。
でもこれぐらいの余裕が必要かもしれません。
余裕のついでにホームの窓を眺めていると、西口に身障者駐車スペースがありました。
これは駅利用者が使える駐車場なのか?
もし利用可能でしたら、東口より西口が最適ですね。
小山駅構内にも多目的トイレ(身障者用トイレ)は設置されておりました。
残念ながらあまりきれいなトイレではありませんでした。
昔から駅のトイレと高速道路のSAやPAのトイレ・公園にある公衆トイレはあまりきれいでないことが多かったですね。
もちろん、清掃はされていると思いますが、清掃頻度や利用者の使い方の問題などがあるんでしょうね。
新幹線が到着するまでホームで待っておりました。
小山駅は1時間に1本しか止まらない各駅停車の駅です。
そのため何本も新幹線が通過しますが、他の電車と違ってホームにいるだけで吹き飛ばされそうなくらいの恐怖を感じますね。
さすがに250キロくらいの速度ですから恐ろしいです。
それでは新幹線が到着してグリーン車に乗り込みました。
乗り込む時は、駅員さんがフォローしてくださいます。
小山駅からいざ「やまびこ」に乗り込みました。
今回は生まれて初めてのグリーン車へ。
まずはチケットの金額の違いからご説明します。
チケットは乗車券と新幹線特急券・グリーン券の2枚です。
乗車券が1,670円
新幹線特急券・グリーン券が4,650円
(内訳は特急券2,590円・グリーン券2060円)
合計は6,320円
ちなみに帰りは普通車に乗ってみました。
乗車券・新幹線自由席特急券が合わさった1枚です。
合計は4,260円
さすがにグリーン券2,060円分の差があります。
その差は一体どうなのか?
次のブログでご説明します。
まずグリーン車からレポートします。
さすがにグリーン車だけあって高級感を感じさせてくれる車内です。
高級感というより落ち着いた雰囲気。
自由席は、うるさいような雰囲気がありますよね。
その点、グリーン車はたった1~2時間でも自分の時間を作りたいと思えば、リラックスできるいい空間です。
ただ車椅子利用者の私にとっては、残念なことがありました。
車両のシートは左右2列ずつになっている中で、車椅子利用者のスペースだけは左右1列になっており、席の代わりに車椅子のスペースがあります。
グリーン券を購入したいから車椅子のスペースから座席に移りたいと思うのですが、ひじ掛けが固定されていて乗り移れないんです。
ちなみにJRのホームページにはひじ掛けが動くタイプが紹介されていますが、このやまびこでは出来ませんでした。
歩行が多少できる方なら乗り移ることは可能ですが、立位ができない私はちょっと厳しかったです。
せっかくならばグリーン券を購入した差額分をシートに乗り移ってリラックスしたかったですね。
つまり、高級感を感じさせてくれる場所に居ただけというのがグリーン車へ乗車した感想です。
グリーン車から多目的トイレ(身障者用トイレ)に行くのは近いです。
近いのは本当に助かります。
トイレはパッと見た感じですが、すごい機能だらけです。
一見ハイテクトイレのような感じです。
狭い空間の中で、いろいろな機能を備えているのはさすが新幹線だと思えました。
まず入室したら必ずボタンを押してください。
トイレの開閉ボタンを押しただけだとロックはかからないみたいです。
ベビーベッド・流し台(三角コーナーと便座のすぐ脇)・赤ちゃんシート・くずもの入れ
確かオストメイトもあったと思います。
ビックリしたのが、便座シートです。
レバーを引くとシートが出てくるんです。
工夫を重ねていました。
ただ走行中はかなり揺れますね。
そのため十分注意が必要です。
東北新幹線にも多目的室がありました。
行き・帰りのやまびこには設置されておりました。
私は以前、東海道新幹線で利用したことがあります。
その際は、東京駅の駅長室で事前に多目的室を予約して、その後みどりの窓口でチケットを購入するといった形でした。
かなり面倒だったのを覚えております。
多目的室は事前予約が必要だと思います。
今回は多目的室は利用しませんでしたが、前もって新幹線に乗車することが分かっていたら多目的室の方がリラックスできますね。
ただ多目的室のデメリットは、お土産や弁当の販売が一切来ない事ですね。
多目的室は閉まっているし、もしかしたら体調が悪い人が休んでいることを想定すればわざわざ自動ドアを開けないと思います。
今回は当日に小山→福島→小山にUターンする形で、帰りの新幹線に乗ったレポートをお伝えします。
帰りはグリーン車に乗るのはもったいない。
むしろ自由席に乗ってみるのはどうかと思い、チケットを購入しました。
やはり明らかに安いですね。
福島駅ホームに駅員さんとスタンバイ。
どの車両に乗るかというと指定席ではないので、特に決まったところはないみたい。
乗車中の車椅子用スペースがないので、乗車後はデッキに居てくださいとの事。
私はそれならばグリーン車を購入したいと申し出ましたが、発車まであと5分を切っていたのでもう無理だと言われ、狭いドアから乗車しました。
通常なら乗車用のプレートがあるんですが、今回は同じ時刻の新幹線で乗車プレートを使用している方がいたようなので、今回はプレートなしで乗車することになりました。
駅員さんがうまく乗せてくれました。
福島駅で「やまびこ」と「つばさ」が連結していました。
そして乗り込んだ新幹線は「つばさ」
狭かったですよ。
車椅子の幅よりちょっと広いくらい。
デッキで乗っている時が本当にきつかった。
でも結構新幹線に乗っていることが結構楽しかったのでこんな顔をしています。
自撮りです。
寄りかかる場所がないんです。
しかもここには多目的トイレがない。
今回は1時間未満の乗車(宇都宮駅で乗換のため)だったため、トイレに行くことはなかったがもしトイレに行きたくなったら大変でした。
福島駅のみどりの窓口も駅員さんも全くその点は知らなかったようで、出来ればトイレがなくてもOKかとか聞いてほしいですね。
行きのように小山→福島まで1本で行ければよかったのですが、帰りは福島→宇都宮→小山という乗換になりました。
小山に行く新幹線は1時間に1本あるかどうかなので、なかなか乗換なしで行くのは難しいです。
福島→郡山→小山という乗換もありましたが、郡山下車から郡山出発まで6分だったことで厳しいとのことでした。
同じホームなので行けそうな感じがするんですが・・・。
そのため宇都宮まで「つばさ」に乗車することになりました。
ただ今回わかったことは、自由席には車椅子用スペースはないということ。
一般の人であれば、自由席に席があれば座れるが、車椅子利用者はデッキに乗ることしかない。
乗り移りが出来る人でも左右2列シートなので厳しいかもしれません。
席に乗り移って車椅子を置いておく場所がありません。
そうなるとデッキに乗車するのが「自由席」という感じなのでしょう。
つまり、車椅子用スペースを確保するには「指定席」「グリーン車」のチケットを買う必要があるんです。
おかしい感じがしますが、駅のみどりの窓口などで説明が欲しかったです。
ホームページで確認してもよく分からないだけになんとか改善をお願いしたいですね。
宇都宮駅で「つばさ」を下車。
約20分待って新幹線の各駅停車「やまびこ」へ乗車することに。
宇都宮駅の駅員さんが「狭かったでしょう。もしよろしければ広いドアの方に移りますか?」と声をかけてくださったんです。
ありがたかったです。
宇都宮駅の駅員さんとはちょっと会話をしたところ、
「東京駅の乗換は20分あってもOKしてくれないんですよ」と仰っていました。
いくら東北新幹線→東海道新幹線に乗り換えするとしても、20分あればできるような気がします。
車椅子利用者は急ぎたくてもダメなのが辛いですね。
そしていざ乗車へ。
今回は乗車プレートがありました。
「やまびこ」の自由席でしたが、混雑はしていたものの、広い入口でした。
ちょうど多目的トイレと多目的室の間のデッキで過ごしました。
ここならトイレに行きたくなっても大丈夫です。
今回久しぶりに新幹線に乗車した感想は、JRのみどりの窓口では車椅子利用者に対してどの車両(自由席・指定席・グリーン席)が乗りやすいか全く知らないことが分かりました。
みどりの窓口はチケットの情報しか持っていない。
ただ車椅子利用者の私が気になったのは、自由席だとデッキにいることになるし、指定席・グリーン席だと車椅子用スペースがあるということ。
ただスペースがあるだけで有料になってしまう点。
できれば席のひじ掛けが動けば、席に乗り移りすることができるのですが、残念ながらひじ掛けが動かなかった。JRのホームページではひじ掛けが動く画像なんです。
そして自由席でも多目的トイレのある車両ならともかく、多目的トイレのない車両に乗ることになった場合は、トイレには行けない点。
これがかなり厳しい。
あとはグランクラスには車椅子利用者のスペースはない点。
そこも残念ですね。
それでも新幹線はものすごく速い乗り物だけあって、車で目的地に向かう体力を考えれば便利だと思います。
また新幹線や電車に乗ることがあればレポートをします。
★JR東日本ホームページ(お身体の不自由なお客さまへ)
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