車椅子ユーザーが気軽に電車へ乗れる時代へ

2017.12.14 (木)

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車椅子ライフデザイナーのまおうです。車椅子利用者が電車に乗る時には、電車とホームとの間にある溝をクリアしなければなりません。この溝があるために、駅員さんのご協力の下で、簡易スロープの設置が必要になります。しかしこの溝を最小にしている鉄道会社がありましたので、ぜひともご紹介したいと思います。

電車とホームの溝に落ちたら?と不安になる

溝があっても電車とホームの高さが違うとかなり困惑しますが、都心においては、従来に比べていろいろな鉄道会社が乗り入れているものの、思った以上に電車とホームの間の溝は少なくなっております。そうなると駅員さんにお願いしなくても、介助者がいる場合や自力で溝を乗り越える人もいます。鉄道路線によっては、自力で乗れるような溝も多くありますが、私的には「もし溝に前輪が落ちたらどうしよう」と怖さを感じるので、毎回駅員さんに簡易スロープを設置してもらって電車へ乗り込みます。

 

大半の方は私のように簡易スロープをお願いしていますが、障害のレベルによっては前輪キャスターを10㎝以上上げることができれば、人の手を借りずに乗り込むことが可能だと思います。そんな状況下において、今回大阪へ行った時に利用した路線では、駅員さんの手を借りないで、誰もが気軽に乗れる電車がありました。大阪国際空港(伊丹)から発着している大阪モノレールです。

大阪モノレールでは駅員さんの対応なしで乗車可能


改札口で「大日まで行きたいのでお願いします」と申し出たところ、「車椅子で乗れるようになっているのでそのまま乗車してください」の返答でした。そのため乗車・降車時に駅員さんの対応はありませんでした。過去に何度も公共交通機関を利用していますが、このような出来事は初めてだったのでビックリでしたし、モノレールに乗り込むまでは正直半信半疑でした。

 

大阪モノレールは車椅子で乗るドアは決まっていて、ホームの乗り口が若干盛り上がった形になっていました。そしてモノレールが到着したらわずかながらの溝があるだけでエレベーターに乗るような感覚でした。まさに駅員さんの手を借りないで乗ることが可能でした。

 

大阪同様に那覇空港発着のゆいレールにおいても、簡易スロープはありませんでした。こちらは簡易スロープの代わりに、モノレールが到着するときに駅員さんの操作でホームの乗り口が盛り上がる仕組みになっていました。

この20年で公共交通機関の利用しやすさが大幅に変わった

こちらは乗車・降車時に駅員さんの対応はありましたが、無人でもいけるような状況でした。まだまだ駅の構造上では難しい点がありますが、少しでも使いやすくなってきています。大阪モノレールのように、気軽にどの駅でも乗車・降車ができるような状態になれば、行動範囲が広がるような気がしております。途中の駅でお買い物をして帰りたいとか映画を観て帰りたいとか急に思いつくことが多いものです。

 

私が障害者になった21年前を比べると公共交通機関の利用のしやすさは、格段に上がっています。だからこそ車椅子利用者が外出している姿をみるのが、ものすごく増えてきています。やはり移動しやすさが影響していると思っています。企業の努力によって成し遂げられたものだと思っております。本当にありがたいことです。

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