車椅子利用者に対してのセルフサービス型店舗の対応とは?
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あなたのお店の『バリア解消』請負人
バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。
普段、一般の人が何気なく使っているような
セルフサービス型のお店のような場合でも、
車椅子利用の立場からすると
気軽に入店することができないことがあります。
セルフサービス型店舗であると、
商品を注文してから受け取った際に、
自分のテーブルまで商品をトレイに載せて
運ばなければならないという不安があります。
これは車椅子利用の立場でなければ、
気がつきにくいことではないでしょうか?
そんなときにお店としては
どうしたらいいのか考えてみたいと思います。
セルフ型のお店におけるポイント
まず入口ですが、引き戸のなっている店舗の場合、
お帰り時には従業員の誰かが
サポートしてくれることがあっても、
入る際には突然訪れるので、
サポートがないために入りにくい点があります。
こればかりは気づきにくいものなので、
店舗内から見かけたら対応できるように
しておいたほうがいいでしょう。
商品の注文カウンターですが、
テーブルは高くなっていることが多く、
メニュー表を車椅子に乗っている高さからでは、
見ることができない点があります。
そのため、メニュー表をお渡ししてあげる
サポートがいいのではないでしょうか?
商品の支払いですが、
クレジットカードおよび電子マネーについては、
決済する機器へ手が届きにくい場合があります。
機器が近くまで伸ばせることが
いいのではないでしょうか?
もしくは何らかのサポートが必要になるでしょう。
商品の受け取りは、
注文カウンターでは難しいことが多いものです。
車椅子利用の立場からして、
もし自分で運ぶとなると、
避けたいメニューは汁ものです。
ラーメン・そばなどの麺類、スープ類などは
万が一こぼしてしまう可能性もあります。
そういったフォローができるお店であれば、
きっと喜ばれるポイントになるはずです。
なかなか言い出せないのが普通
車椅子利用のお客さまが「運んでくれますか?」と
質問される人もいますが、
なかなか言いにくい面でもあります。
マニュアルしか学んできていない従業員の場合は、
「セルフサービスになっていますので、
ご自身でお願いします」と言ってしまいます。
お客さまの立場であれば、
「ご自身でお願いします」と言われてしまったら、
このお店に行くのは
これで最後にしようと思ってしまうかもしれません。
なぜなら次回訪れたときに、また不安を感じて
商品を注文すると思ってしまうからです。
そして片づけです。
通常は自分で片づけるのですが、
これが汁物だと難しい場合があります。
「食べ終わったらテーブルにそのままで結構です」
と事前に声をかけるような対応が望ましいものです。
最後は引き戸を開けて頂いて見送りをすると、
ありがたく感じてもらえるでしょう。
絶対に知らん顔になってしまうのはマイナスです。
お客さまの表情・様子などをいかに察知して
その方々へのニーズが分かることで、
もっと多くの方々に
喜んで頂けるお店になるのではないでしょうか?
それが他のお店にはできないサービスとなり、
あなたのお店だから行きたくなるポイントです。
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