車椅子ユーザーが外出を拒んでしまう大きな理由は「雨」

2018.11.05 (月)

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あなたのお店の『バリア解消』請負人

バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。

 

私は20年以上も車椅子生活をしてきて、

その中でどうしても厳しいのは「雨対策」

 

今日は大事な日なので

「雨よ、降らないでくれ!」と

お願いすることもよくあり、

まさに子供時の運動会前日にてるてる坊主を

作ったように年中神頼みをします。

 

でも車椅子生活をしていても、

雨が降っても大丈夫なスポットであれば、

さほど気にならないことも事実です。

 

そう考えれば、

雨が降っても車椅子利用のお客さまを

歓迎するようなスポットであれば、

すごく喜ばれるのではないかと思います。

 

ではどうしたらいいのでしょうか?

車椅子ユーザーは傘を差すことができない

車椅子利用者にとって

「傘を差す」という行為が

できないことが、

大きな課題となります。

 

車椅子に傘を引っ掛けるような

場所があるわけでもなく

手で傘を持っていたら

車椅子を漕ぐこともできません。

 

車椅子に屋根でもついていれば

雨除けにもなるのかもしれませんが、

そんな重装備をしていたら

車椅子としての機能は果たせないでしょう。

 

実際には雨合羽を

着用することになりますが

時間がかかります。

 

車椅子に乗りながらでは

着用することが大変なものです。

 

そのため新しいレインコートが

現在では開発されています。

 

それは上からかぶせるだけの

レインコートで、

従来のものと比べて

着用するのに時間がかかりません。

 

※ちなみに私が着用しているレインコートは、

元レーサーの長屋宏和さんが開発した

ピローレーシング社のレインコート→こちら

 

でも車椅子利用者にとって、

どうしても雨の日の外出は

避けてしまいがちです。

 

なぜならクルマから

車椅子への乗り降りの際は、

どうしても車椅子のクッションに

雨が濡れてしまいます。

 

このクッションが濡れてしまうと、

その後に室内にいてもパンツが

濡れたままになって乾かないんです。

 

だからこそクルマから

車椅子への乗り降りのときに、

濡れないようにすることが必要となります。

車椅子の乗り降りのときに濡れない2つの方法

そこで濡れないようにするには、

主に2つです。

 

1つは駐車場に雨を防ぐ

屋根があることです。

 

ショッピングモールのような

商業施設においても、

屋根があるとは限りません。

 

最近は、コストを少なくするために、

屋内駐車場ではなく、

屋外だけの駐車場が増えています。

 

そうなるとショッピングモールだからといって、

車椅子利用者が気軽に行けるようには

ならなくなってきました。

 

屋根があるかないかだけで、

大きく変わるでしょう。

 

2つは車椅子利用のお客さまが到着したときに、

傘をさしてあげることです。

 

これだけで大きく変わります。

 

そしてお店まで誘導することができれば、

気軽に利用することが可能になるでしょう。

 

但し、ここにはお店の想いが

きちんとあることが重要なポイントです。

 

せっかくお越しいただける

お客さまのために、

サポートできるかがカギになります。

 

そのためにはオーナーだけが

想いをもっていてもうまくいかないでしょう。

 

従業員全員が同じベクトルに

向かっている必要があります。

 

そのためには、従業員への教育(研修)が

欠かせないものとなります。

 

今回は雨対応というテーマですが、

それ以外の点についても、

「こころのバリアフリー」

などにおける教育を実施していることで、

障害の有無に関わらず、

お困りのお客さまに対して、

サポートができる体制をつくれることが、

人に優しいお店となるのではないでしょうか?

 

そういった取り組みができていくことで、

お店も繁栄し、

車椅子利用者にとっても生活しやすい環境に

なっていくにちがいありません。

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