こころのバリアフリーには従業員のモチベーションがカギ
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あなたの会社の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。
最近は、超高齢化社会です。
しかも東京オリンピック・パラリンピックも近づいています。
まさにバリアフリーへの課題が重要視されている時代になってきています。
といっても設備などのハード面よりも、マインド面などのソフト面の課題が大きいとも世間では言われております。
なぜなら日本人が諸外国に比べて、シャイな性格であるがゆえに、なかなかマインド、心のバリアフリーへのアプローチが難しい点です。
大事なことは、いかに相手の気持ちに立って物事を考えることができるかが重要なテーマになります。
接客をする企業においては、設備などのハード面だけでなく、接客応対などの人と人とのコミュニケーションができるソフト面の充実が求められています。
そこでソフト面を充実させていく必要があるのですが、組織を動かして実現させることになります。
しかしその前提となるのは、従業員のモチベーション、つまり「やる気」があってソフト面に対して取り組めるのかが大きなカギを握っています。
ではそのやる気を出していくポイントを、私の経験を踏まえてお伝えしていきます。
従業員満足(ES)がお客さま満足(CS)につながる
長年、総合スーパーで人事・総務・教育・経費管理・クレーム対応の店舗責任者をやってきた経験から、従業員のモチベーションこそが高まることで、お客さまに対する接客応対などが向上します。
つまり従業員満足(ES:Employee satisfaction)があってお客さま満足(CS:Customer Satisfaction)につながります。
よく言われる「ESなくしてCSなし」です。
そして私が感じているのは、お客さま満足ができる店舗だからこそ「こころのバリアフリー」の展開もうまくいく点です。
もちろん個人によっては、従業員満足とは関係なく丁寧な応対ができる人もいるでしょう。
しかし店舗において重要なことは、従業員の接客応対のレベルが標準化にならなければ意味がありません。
そこで店内やチーム内のモチベーションが高まっていることで、従業員は活き活きとした仕事ぶりに変わっていきます。
でもそこで何をしたら活き活きした仕事ぶりになっていくかがポイントです。
私が実践していたのは、QC活動と従業員教育の併用、そして毎月の表彰などを通して褒める風土でした。
QC活動によってモチベーションを上げていく
まずQC活動をご存知ない方にご説明します。
QC活動とは、「品質第一の製品を作る」「顧客満足度と従業員満足度を向上させる」「品質を保持するための作業工程の管理・改善を行う」「品質・納期・コストなどの問題を解決するための方法を模索する」ことです。(~デジタル用語辞典 参照~)
そこで私の店舗で実践していたのは、QC活動を通して、毎月各チームからの発表を行っていきました。
しかも発表者はチームのリーダーではなく、末端で働いているパートタイマーさんに発表をしてもらいました。
つまりチームの指揮を取るのはリーダーで、リーダーを含めたチームのパートタイマー・アルバイトまでいろいろとアイディアを出していく形をとっていました。
そして話し合ったテーマから導き出されたものを、チームメンバーみんなで実施し、最終的にパートタイマーさんに発表してもらっていました。
そうなると発表した人は「私の意見が採用された」とか「お店の役に立っている」と思えるものです。
大事なことは、役職のない末端の従業員に至るまで自分の存在を認めてくれる風土になることです。
総合スーパーで働いていたりすると、単に作業をするだけで帰るといった従業員が多く、なかなかモチベーションを上げることが難しいものです。
でもそういった方々にもスポットを当ててあげる必要があります。
そして頑張って成果を上げたら店舗の責任者から褒めてあげる風土によって、さらにモチベーションが上がっていくでしょう。
大きなポイントは小さなことの積み重ねで改善が進んでいくことです。
いきなり大きなことを成し遂げるのは誰もが難しいことです。
だからこそQC活動を通してチームワークを築きながら、活き活き・ワクワクするような職場づくりが従業員満足につながります。
私もQC活動を続けて、店舗内のオリジナル教育、褒める風土などをしてようやく6年かかって、2013年下期にお客さま満足度調査で全国1位の店舗になりました。
従業員1人1人によって成し遂げたことだと思っております。
それが従業員のモチベーションを上げるやり方であり、その結果として、お客さまに喜ばれる店舗になり、優しい店舗だからこそ「心のバリアフリー」も展開できるようになるでしょう。
従業員満足をつくるためにどうするかは結構大変な部分だと思いますが、相手を思いやる気持ちはまさにこころのバリアフリーの考え方と同じです。
働きやすい職場づくりこそが大事なポイントになるでしょう。
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