強硬すぎるマネジメントは働きやすい職場環境にならないどころか挙句の果てに低迷する
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車椅子ライフデザイナーのまおうです。職場のバリアフリーを考える中で、風通しのいい職場こそが従業員のやりがいにつながり、それがお客さま満足につながると思って実践しておりました。もちろん仕事なので緊張感は多少はあった方がいいものの、ピリピリしたムードは決してよくないと思っています。
ピリピリムードで仕事をさせたい人がいる
人にもよりますが、かなり以前にはこんな人がいました。社内の転勤が決まると同時に、転勤でお店に異動してくる従業員に対してファクスで両面20枚の文書を送り付ける他店のボスがいました。それはお店に異動する前に必ず読んで覚えてくるようにと書かれた文書でした。『全従業員が思想統一をはかり、「一枚岩体制」をめざしています』と書かれていました。
私は当時店舗の人事担当でしたので、「このファクスの枚数はいったい何?」と思うほどで、そのファクスを該当者へ渡してほしいと書かれたものでした。もちろん他店のボスなので私とは主従関係はありませんが、珍しい文書だったこともあり、私もコピーして持っておりました。
そこに書かれていた一部には「私のマネジメントスタイル」と題して、「私は武闘派と認識しております」と記載されていました。いくつかの例を挙げていて、
- 決められたことの達成水準が未達成で平気な人は罵倒する
- 〇〇へ提出された書類の内容が稚拙であれば罵倒する
- 売場でも後方でもごみを跨いでいく人は罵倒する
- 挨拶ができない人は罵倒する
- 提出書類が遅滞する場合は、前もって遅滞の詫びを入れて貰う その他にも多数例があり。
自分が軍隊のトップなのかヤクザの組長気取りなのかわかりませんが、誰もこの店舗で働きたいとは決して思わないでしょう。しかし社内の人事異動なので行かざるを得ません。まさに今からがメンタルとの闘いが始まりそうです。このボスはその後出世をしたものの、自分がブーメランのようにメンタルで悩み、会社を去ったということを噂で聞きました。居なくなったことでホッとした方は多かったと言われています。
強硬なマネジメントをすることで出世をすることも
今回は1人の事例を挙げましたが、似たようなタイプの人は多くいました。残念ながらそこで働く従業員はおびえながら働いています。中にはメンタルの病気にかかったりして退職になってしまう人もいるでしょう。でもボスは強硬のマネジメントスタイルを続けることで緊張感から業績が上回ると信じてやまないことが恐ろしい考えをもっています。
よく言われるのが、「発言が強硬な人ほど出世をする」ということも言われているだけあって、有言実行と決めて、部下を徹底的に強硬マネジメントすることが望ましいと考える人がいます。私はそういった上司には当たったことがありませんが、以前労働組合の仕事をしていたこともあり、こういったいろいろな情報を周囲から聞いていました。
いい状況を長続きできないマネジメントには欠陥がある
しかし、緊張感で真剣に仕事をして一瞬は成果を出すのかもしれませんが、このケースは長続きしないのが特徴です。問題のボスが転勤したとたんに、緊張が緩みだし、逆にストレスフリーの状態から適当な仕事になってしまうケースもよく見ています。継続できないスタイルは決していいものではありません。
だからこそお互いのコミュニケーションを通して、風通しのいい職場を作っていくことが長く働きやすい職場になっていく事が大事と思っております。ピリピリしたムードでは居心地が悪いものです。せっかく働くのであれば楽しく充実な日々を送りたいものです。
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