現場の課題は現場における教育によって解決していく
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車椅子ライフデザイナーのまおうです。サラリーマン時代には、店舗の売上が厳しかったときに、いろいろなチームビルディング研修の事務局をやったのを覚えております。売場の従業員レベルアップのために、社内の研修とは別にオリジナルの研修も実施しました。なぜオリジナルの研修を実施したかといいますと、社内の研修だけでは自分の店舗における問題点を解決するものにはなっていなかったことです。そこでどうしたらいいのでしょうか?
現場の課題は自分たちで教育プログラムを作るのがおすすめ
どうしても社内の研修は、本部からこれをやりなさい!と指示がきます。もちろんMUSTの研修なのでやらざるをえないのですが、「社内における課題=現場における課題」ではないことがあります。指示された研修も大事なものですが、現場の課題が解決するためには、別途、現場に即した課題を解決するための教育が必要になってくるでしょう。
店舗における課題は、社員(主任)の少ない店舗だったことから、主任が休日の時における代行者のレベルを上げなければならないことでした。主任の出勤数が20日だとしたら、代行者が指揮をとらなければならないのは10日。その10日間において主任不在でも同じレベルで仕事を遂行できるようにしなければならないと考えました。
そのため各売場の代行者を全員揃えました。毎月決まった日に1時間のリーダー研修をオリジナルで実施しました。内容については、部下へのマネジメント方法・チーム力向上のためのチームビルディング方法・計数管理の方法など主任がやる業務の教育内容としました。1年間実施したことによって、代行者の育成をすることができ、その後は代行者が主任に就くこともありました。
1回あたり30分でできる気軽な教育だから参加しやすい
次にパートタイマー従業員の教育でした。特に接客部門の従業員を中心に接客強化の研修を実施しました。なぜなら主任・代行者よりも売場で仕事をする時間が多く、お客さまへの接客時間が一番長い人たちに教育をしなければ、お客さま満足につながらないと判断しました。お客さま満足の店舗にすることが、最重要課題だと思っておりました。
しかし悩んだのは、教育できる時間です。月に100時間くらいしか働かない総合スーパーのパートタイマー従業員において、教育に大きな時間を割くことができません。通常の教育であったら1回1時間半といった形になってしまい、参加率もなかなか上げることができません。そのために1回あたりの時間を30分として、3ヶ月にわたり参加してもらうような形にしました。
1回あたりの時間が短いことで参加がしやすい雰囲気に変わってきます。少しでも多くの方が受講するようになることで、気軽に参加できる教育に変わっています。そこで30分と短い時間の中では、一方的に話すような内容ではなく、ワークショップ的な実践向きの内容にしました。例えば、電話応対訓練、クレーム実践研修などを実施しました。クレームを実践で行うのは、意外と効果がありました。
こういった研修を通して、従業員が参加しやすい内容と時間を教育することで、全体の従業員のレベルも上がっていきます。やらされ感が少ない教育を導入することで、各々の従業員の仕事スタイルも変わっていきます。そして従業員満足につながり、お客さまへの接客レベルが上がることで、従業員満足にもつながったと思いました。
経費が厳しくなると中止するのが教育になりがちだが本当に大丈夫なのか?
経費が厳しくなると真っ先に削減対象となる勘定科目は、教育費になりやすいものです。即効的な効果が上がりにくいせいか今期はやらないといった指示が起きるものです。しかし、教育を軽んじることで全体的な指揮に影響するでしょうし、現場の課題を後回しにしてしまい、状況によっては取り返しのつかない状況に陥ることもあります。そうならないように、教育には力をいれていく必要があります。
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