車椅子ユーザーのいる職場のバリアフリーを考える上では「机」の存在が重要なポイント
Contents
車椅子ライフデザイナーのまおうです。車椅子ユーザーが働く際に左右されるのは「机」ではないかと思っております。この机が使いにくいかどうかで仕事の効率も上がったり、下がったりすると思います。この点については、健常者の方ではなかなか感じることのできない点だと思います。
大手メーカーで作られている事務用机は車椅子ユーザーには合いにくい
実際になぜ机なのか?これは意外と車椅子ユーザーがすんなり入ることのできる机がないのが現状です。大手メーカーで作られている事務用机(シルバー色)だと手前の引き出しがあるために、車椅子で奥まで入ることができません。
引き出しの手前でパソコンを入力したり、斜めに向いてパソコンを入力したりするのは、仕事の効率がかなり落ちます。意外と車椅子ユーザー本人もまわりの健常者も気が付かないまま、何気なく行われてしまっているのが現状かもしれません。
ただ効率が落ちるばかりか身体への負担も大きいと考えられます。長時間にわたって中途半端な姿勢のまま仕事をしているのは望ましくありません。出来るならばきちんとした姿勢でかつ仕事の効率をアップさせていくのが大きなポイントだと思っています。
対応策は3つ。もしお金があるのなら机の購入がおすすめ
そうなるとどうしたらいいのかですが、対応策は3つです。1つ目は車椅子ユーザーのための新しい机を用意することです。私は1997年11月21日に車椅子ユーザーとなって会社に復帰しました。その際に上記のような机の使いにくさがありました。その際に本部の方が何か困っていることはないか?を聴いてくださったことで、新しい机を購入して下さりました。本当に感謝しております。
机を購入するコストも大事ですが、長い目を見れば活躍できる人材になれば、コスト分を取り戻すことは可能です。でもどうしてもお金をかけられない場合はどうするか?2つ目は引き出しを外してしまうことです。そうすることで奥まで車椅子を入れることができるようになります。
最近の私はこの2つ目の状態で仕事をしていました。但し、車椅子の設定によっては入らない場合もあります。私は入りましたが、部下は足の高さを私よりも上にしているので、どうしても膝の部分がぶつかっていました。あとは気になるのが引き出しを外した後の左右にある金具にぶつからないことです。ぶつかればけがをしますので十分注意が必要です。気になるのであれば緩衝材のようなものを当てておくといいでしょう。
3つ目は私の部下がやっていたのですが、机の両サイドに石材をいれて全体的に机を高くするやり方です。堅い石材や木材を入れれば安定はします。そういうやり方でも十分可能になります。
仕事の効率アップや正しい姿勢の継続が重要なポイント
今回は3つのやり方を紹介しましたが、仕事の効率アップや正しい姿勢の継続ができるように職場内できちんと話し合っていただきたいと思っております。そうやって風通しのいい職場環境になっていくと思っております。ぜひともコミュニケーションを高めてください。
関連する投稿
- 障害があっても昇格や出世をするために登用試験は合格したい(筆記試験編)
- 障害者雇用の見方を変えることが採用につながるポイントとは?
- 障害者雇用における職場のバリアフリーは仕事の能率も考えてみる
- 働く車椅子ユーザーが相対評価で勝ち上がるには戦略を立てる
- 障害者雇用の離職率を下げるための工夫とは?
現在の記事: 車椅子ユーザーのいる職場のバリアフリーを考える上では「机」の存在が重要なポイント