車椅子利用者の勤務を考える際にあったらいいバリア解消とは?

2019.02.28 (木)

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あなたのお店の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。

 

サラリーマン時代に

私が勤めていた事業所には、

簡易用のベッドがありました。

 

たまにはベッドで

休憩をとったりしていましたが、

車椅子利用者にとって

なぜベッドが必要になるのでしょうか?

 

一般の方々にとっては、

あまりご存知ないと思います。

 

でもベッドがあるだけで

働いている車椅子利用者にとっては

喜ばれるでしょう。

 

「あったらいいもの」という観点で、

職場のバリア解消につながる

意味で解説させていただきます。

皆さんは褥瘡、床ずれをご存知ですか?

車椅子利用者にとって

誰もが悩んだり、気にしていること、

それは「褥瘡(じょくそう)」です。

 

別名では「床ずれ」と言います。

 

褥瘡とは、長期にわたって

同じ体勢で寝たきり等になると、

身体と支持面(多くはベッド)との

接触局所で血行が不全となって、

周辺組織に壊死を起こすものをいいます。

 

私もこの褥瘡にかかった経験があり、

受傷して22年が経過しましたが、

未だに注意しています。

 

私の場合は、交通事故で

脊髄損傷や肋骨骨折になった際、

2ヶ月間の寝たきり状態でした。

 

しかも骨折がひどかったため、

体位を変えることが

できなかったこともあり、

皮膚が壊死していました。

 

その後は転院し、形成外科にて

手術をして処置をしましたが、

手術するまでには至らない場合は、

圧をかけないように

自宅療養などで皮膚の回復を待ちます。

 

それだけこの褥瘡については、

車椅子利用者にとって

注意をしなければならない

ポイントでもあります。

 

車椅子利用者は見てお分かりの通り、

ずっと車椅子に座っています。

 

座っているということは、

お尻へのずっと圧がかかっています。

 

人によっては、腕の力でお尻を上げる

プッシュアップをしたりして

除圧をしています。

 

そういった状況で1日8時間の労働などを

行うためには褥瘡予防が欠かせません。

 

そのため車椅子利用者が

使用しているクッションは

5万円前後する高級品となっています。

 

最大の特徴は

圧がかかりにくい構造になっています。

 

ここまでは述べたことは

本人による予防対策です。

働きやすい職場づくりにするためにあったらいいもの

次に企業側としては何か対策ができないものか?

 

冒頭に申したようなベッドの

設置があることで、

除圧ができる環境が作れます。

 

プッシュアップでの除圧は秒単位ですが、

ベッドで休むことによって

分単位の除圧が可能になります。

 

これは褥瘡を気にしている

車椅子利用者にとって

ありがたい措置につながります。

 

しかも同じ姿勢で座り続けていることも、

身体への負担は大きいので、

少し横になるだけでも

身体がリフレッシュできるでしょう。

 

休憩後の仕事の能率アップにも

つながります。

 

どこにベッドを設置するかについては、

誰からも見えないところがいいでしょう。

 

できれば部屋もしくはパーテーションで

仕切るなどの方法をとられると

休憩しやすくなるでしょう。

 

車椅子利用者以外においても

急に具合が悪くなった従業員

もしくはお客さまのためのベッドとしても

利用することが可能です。

 

そのため、枕・敷布団・掛け布団などを

用意しておいたほうがいいでしょう。

 

こういった点については、

車椅子利用者本人以外は

あまりご存知ないようなこと

ではないかと思います。

 

でもいかに働きやすくするかを考えると、

「あったらいいもの」ではないでしょうか?

 

ぜひ設置をおすすめします。

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