車椅子のバリアフリーには寸法が分かると事前に判断しやすい

2018.07.10 (火)

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あなたのお店の『バリア解消』請負人 バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。お店を利用しようと考えている車椅子利用者がいたとしますが、Aさんには利用できても、Bさんには利用できないといったことがよくあります。なぜなのでしょうか?それは身体の状態などの個人差があるからです。そういった意味では「バリアフリー」という言葉だけでは、あまりにも抽象的すぎて利用されるお客さまに伝わりません。そのためには具体的に何がバリアフリーなのかを提示する必要が出てきます。ではどうしたらいいのでしょうか?

判断材料がないことが分かりにくくしている

お店を営業していく上での大事なポイントは、お店を利用する際にAさん、Bさんにとっても自分が使えるのかどうかがわかる具体的なバリアフリーを明確に発信することが欠かせません。それが分からないために、電話でお問い合わせをしたり、車椅子利用者が書いたブログを参考にしたり、Yahooなどの投稿画像を確認したり、様々な手段を使って情報を収集することになっているのが現状ではないでしょうか?

 

つまり載せないことがクレームを招く原因にもなっていると言っても過言ではないでしょう。電話で問い合わせた内容と異なっていたり、利用者にとってはせっかく現地に行ったのに大きなアクシデントにつながってしまう恐れがあります。

 

まず1つ目は、バリアフリーの判断材料となる画像をホームページに掲載することです。トイレ・段差・通路などをきちんと車椅子利用者の視点で目で見て分かるようにしておくことが、口頭で具体的に伝えるよりもものすごく分かります。いかにパッと見て分かるかどうかが大きなポイントです。

 

ただ注意したいのが、撮影するアングルです。よくあるのが自店のバリアフリーの状況をきれいに見せたいために、そもそも狭いにも関わらず広く見せる場合があります。残念ながらそのやり方をとってしまうと、先ほど同様に現地へ行ってがっかりするようなことにつながってしまうでしょう。「大丈夫と思っていたのに、狭かったので使えない」とならないようにしたいものです。

具体的な情報開示が強みとなる

次に2つ目は、もしできるのであれば、寸法を掲示することです。車椅子利用者が使っている車椅子のサイズは、人によって大きく変わっています。例えば、飲食店のテーブルに車椅子のまま入れるかどうかも、床から65㎝~70㎝の高さのテーブルがあれば、大概の車椅子利用者は利用できますが、それ以下の寸法の場合は、人によって大きく変わるでしょう。そのためテーブルの高さが具体的に明記されていれば、判断材料となるにちがいありません。

 

あとは車椅子からトイレや風呂への乗り移りのときにおいても、あまりにも低い・高いとなると利用者にとっては難しい場合もあります。私がよく見るのは、風呂への乗り移りたいにもかかわらず、車椅子の座面の高さと風呂の乗り移りの高さに大きな乖離がある場合や、風呂の中があまりにも深くなっている場合があります。これも画像だけでは分からない点ですので、寸法があるとありがたく感じるでしょう。

 

つまり車椅子利用者にとっての必要な情報を発信すれば、情報を見たお客さまが判断することで、今まで以上に選びやすくなります。とにかく情報開示を武器にすることが、飲食・サービス・宿泊業などお客さま対応の事業において、他のお店にはない強みをきちんと出すことができるでしょう。それが利用者目線による商売のスタイルになり、人に優しい企業になると思っております。

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