大型SCにおいて車椅子利用者でも安心できるバリアフリー化が重要
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バリアフリースタイル代表の白倉です。20年前のハートビル法によって公共交通機関や大型商業施設のバリアフリー化がスタートして、その後バリアフリー法に変わり、バリアフリーにおける設備面においてはかなり整備されてきました。ところがそのような環境の中においても、バリアフリーだと期待して出かけたスポットがバリアフリーではないという状況にがっかりしてしまうこともよくあります。それは一体どういったことがポイントなのでしょうか?
バリアフリーにおける4大ポイントとは?
先ほど述べたように大型商業施設、ショッピングモールなどはバリアフリー化が整っているだけに、事前にバリアフリー化否かを確認することなく、気軽に行くことができるメリットがあります。もちろん混雑していて身障者用駐車スペースが空いていなかったりする状態はあっても、原則的に「段差の解消」「身障者用駐車スペースが数台有」「多目的トイレが数ヶ所有」「通路幅が確保されている」などは徹底しているのがほとんどです。
しかし最近よく見かけるのは、この上記の中の「段差の解消」「通路幅が解消されている」の2点において課題が生じているスポットがあります。車椅子利用者の立場からすると、せっかくバリアフリーの整っている店舗に来たにも関わらず、あえてバリアを作っているのでは?と思われてしまいがちです。
先日は東京の大型ショッピングモールに出かけました。昼食を一人でとることになったのですが、レストランフロアの数店舗において車椅子での利用が難しい状態でした。全体的にバリアフリー化になっているショッピングモールの中で、お店に入ると2・3段の段差が設置されていたり、固定のイスになっていて車椅子のまま利用することができなかったり、通路幅が60㎝未満になっているような状態でした。これでは気軽にお店へ入店できるレベルには至っておりませんでした。
期待があるから裏切られた感も強くなる
もちろん従業員の方に声をかけたら何とかなる場合もありますが、わざわざ車椅子を持ち上げてまで食べたい気にはならないものです。私と同じ車椅子利用者にヒアリングしても、どうしてもそのお店に入店したいという思いがなければ、バリアのないところを優先的に選ぶとのこと。しかもショッピングモールですので、他にも食べるお店がいくつもあることから、候補から外れてしまうことでしょう。
しかし当事者の気持ちの中には残るものがあります。バリアフリーになっているショッピングモールに、なぜバリアがある施設が数店舗あることに疑問を感じてしまうでしょう。一般の人には想像つかないことなのかもしれませんが、無言で拒絶されているように感じとられてしまう物理的バリアにつながってしまいます。はじめの期待があるから余計に感じてしまう可能性があります。
経営者側の立場を考えると、水回りの問題などによって段差自体がやむを得ないケースもありますが、せっかくお越しいただいたお客さまの気持ちをネガティブにしてしまう行為は、施設にとってマイナスとしか言いようがありません。そのため、ショッピングモールを施工する際には、車椅子利用者の目線で考えることが大事なポイントとなるでしょう。
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