車椅子で行けるかどうか不明なバリアフリーはリスク回避をしてしまう理由
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あなたのお店の『バリア解消』請負人
バリアフリ―スタイル代表の白倉栄一です。
私は全国各地のスポットがバリアフリーかどうかを、
2005年~13年にわたり
延べ1000件以上のスポットを調査してきました。
そこで分かったことは、メジャーなスポットは、
全部とは言えないまでも、ほとんどがバリアフリー化されています。
それに対して、そうでないスポットについては、
バリアフリー化が云々というより、
情報そのものが開示されていないことです。
バリアフリーなのかも全く分かりません。
だから車椅子利用者はリスク回避してしまうんです。
そこで知っていただきたいのが、
これだけ超高齢化社会に伴って
車椅子利用者が増えているにもかからわず、
この人たちのマーケットに合ったスポットが
あまり見当たらないという点です。
つまり大きいマーケットがあるにもかかわらず、
そのマーケットを狙おうとする人がいない点です。
だからこそ、現在お店を経営している皆さまにとって、
誰もやっていないからチャンスになるという発想です。
リスクがありそうなところにはわざわざ行かない
なぜそう言えるかという点ですが、
私が車椅子生活を22年間やっていて感じるのは、
情報がない中で一か八かで行ってみたら
ダメだったとなってしまうのであれば、
わざわざ出向かないという傾向があります。
「多目的トイレがない」
「身障者用駐車スペースがない、
もしくはとめられそうな駐車場がない」
「通路幅が狭い」「段差がある」など。
こういったバリアが予め分かっていて、
どうしても行くのは、そのスポットに
行かなければならない理由があるからで、
「行っても行かなくても…」と思っている場合には、
原則行きません。
それは言い方を変えると、一般の人が
「もしかしたら誰かに襲われる危険性がある」
とかのリスクがあった場合に、
そこに行かなければならない理由がない限り、
行くのを取りやめるのと同じです。
まちがいなくリスク回避するでしょう。
でも「〇〇通りは危険だけれど、△△通りは安全なので、
△△を通ってお店にいらしてください」
となればどうでしょうか?
「じゃあ、大丈夫かもしれないから行こう!」となるわけです。
情報の見える化が一番の効果を発揮させる
話を元に戻すと、車椅子を利用者に向けて、
「○○店には多目的トイレがあります。
身障者用駐車スペースは1台有。
入口からお店まではフラットになっていて、
車椅子走行でも十分な幅があります」となれば、
当然行きやすくなります。
つまり、情報そのものが開示されていなければ、
リスク回避してしまうものが、
きちんと開示されていれば、
行こうと思うように気持ちが変わります。
さらに行きやすくなるためには、
画像などでも情報が見えると、
より行けるイメージがつかめるようになります。
なぜなら車椅子利用者は、
身体の機能レベルの差があるため、
多少の立位・歩行ができる人もいれば、
そうでない人もいますし、
手を自由に動かせる人も入れば、
そうでない人もいます。
個人差は画像を見ることによって、
当事者によって判断しやすくなるのです。
まさに「情報の見える化」が効果を発揮させます。
バリアフリーも収益アップの手段につながる
そのため冒頭に申したように、
超高齢化社会におけるマーケットは、
情報の開示によって一気に狙えることになります。
ただそのためには
バリアフリー化にしなければなりません。
でも大きなマーケットにおける収益が
見込めることを一度考えてみてはいかがでしょうか?
バリア解消におけるコストといえど、
まずは身の丈に合わせて、
自店においてできそうなポイントを
1つ1つ進めてみることをおすすめします。
今後において、客数アップを考えるのであれば、
「バリアフリー」という手段もあることを
知っていただきたいと思っております。
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