車椅子のバリアフリーにおけるエンターテイメントの先駆けは「シダックス」
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車椅子ライフデザイナーのまおうです。車椅子生活になって、エンターテイメント的なスポットには縁遠いことが多かった中で、私にとって革命的だったのがレストランカラオケ「シダックス」の誕生でした。
車椅子ユーザーにとってカラオケは縁遠いスポットだった
1980年代後半からカラオケが徐々に流行り出しました。当時は電話ボックスのような場所でコインを投入して歌っていましたが、90年代前半からはワンルームに変わり、コインを投入せず部屋代を払う形式に変わりました。
その時は健常者だったので、年中カラオケで楽しんでおりましたが、その後車椅子生活になるとカラオケのできるスポットはどこにあるの?という状態でした。
さすがにワンルーム式とはいえ、部屋の入口が狭く、車椅子では入れない状態でした。当時、カラオケを事業にしようとしたものの、部屋にカラオケ機器が入らなかった芸人の荒井注さんを思い出すくらいの出来事でした。
車椅子ユーザーにとって「カラオケ」のようなエンターテイメントは、縁遠く思っていました。そのため社内の異動送別会の2次会などもカラオケ店でやる時は、歌を歌うのが好きなのに車椅子では入れないために毎回断っていました。とても残念な気持ちでした。
シダックスの誕生はバリアフリーの先駆け
ところが2000年を過ぎて、シダックスが私の住んでいる街にオープンしました。そこには「多目的トイレ」「身障者用駐車スペース」「車椅子で利用できるルーム」がありました。今までのカラオケ店にはなかった画期的な取り組みでした。
その後は社内の異動送別会の2次会の場所もシダックスになり、私も2次会に毎回参加するようになりました。もちろん、友人や家族と一緒にカラオケに行くことも多くなりました。
車椅子で入れるシダックスは、全国のチェーン店舗であるために一部の店舗以外はほぼバリアフリーなカラオケ店になりました。本当にありがたいの一言です。
シダックスの店舗閉鎖が目立つが業績回復を願っている
現在においても、カラオケ店でバリアフリーなのはシダックス以外にあまり見かけません。そういう意味ではシダックスの取り組みは、珍しい取り組みだったように思えます。バリアフリー化をするにあたり、何か意図があったはずです。
残念ながら最近になって、業績における状況からシダックスの店舗閉鎖が目立っております。私もサラリーマン時代に閉店店舗を経験したことがあるので業績回復というのは大変な課題であることは知っております。
しかし、車椅子でも利用できる数少ないカラオケチェーンであることをもっとPRできれば、高齢化社会における車椅子利用者が増えていく中で、きっとバリアフリー化が業績回復になることを願うばかりです。ぜひとも頑張っていただきたいと思っております。
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