最近は車椅子利用者が身障者用駐車スペースにとめにくくなっているのはなぜか?
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車椅子ライフデザイナーのまおうです。最近気になるのは、身障者用駐車スペースの台数や在り方における課題が浮かび上がってきました。これについては時代に合わせて変化の対応が必要だと思い、今回のテーマに上げました。
土日の身障者用駐車スペースはほとんど埋まっている
先日、親友のお墓参りに出かけた際にとても気になったことです。最近の土日には、肝心な身障者用駐車スペースがほとんど空いていないという状況が起こり始めています。これはこの10年でひじょうに目立つ状況になってきました。なぜなのでしょうか?
よく訪れる近隣にあるアウトレットモールは、平日の場合には、駐車場はどこもかしこもガラガラで、駐車できないといったことはありませんでした。しかし休日に行くと、全体的に駐車場が混雑しているだけでなく、身障者用駐車スペース約30台くらいがあるにも関わらず、全て満車になっておりました。
また道の駅や他のショッピングモールに行っても身障者用駐車スペースはほぼ満車になっておりました。どこへ行っても身障者用駐車スペースが空いていないという結果でした。
たまたまあるショッピングモールの身障者用駐車場のリモコンを持っているので、なんとか駐車することができましたが、10台位ある中で偶然空いていた1台分にとめることができました。
思いやり駐車スペースの在り方の見直しも検討が必要では?
明らかに休日に身障者用駐車スペースを確保するのが、以前に比べて困難になってきております。もちろん平日との駐車台数の差が多くなっているので、身障者用駐車スペースを多く確保するのも難しい状況だと思います。
また最近では「思いやり駐車スペース」という形をとっている場所もあります。一見、身障者以外の高齢者なども駐車してもいいというスペースです。しかし、高齢化社会に伴って明らかに人数が以前よりも増しているため、平日においても思いやりスペースは満車になっていることがほとんどです。
課題とするのが「思いやりスペース」の在り方です。駐車場の舗装面には国際シンボルマーク(身体障害者を表す車椅子のマーク)が書かれています。そして車椅子の乗り降りできるスペースには斜線があるような状態であるため、身障者用駐車スペースもまま、思いやりスペースが使用されている状態です。
ここで大きなポイントとなるのは、誰を優先的にするかということです。車椅子の乗り降りするスペースのために、通常の2.5Mにプラスして1Mのスペースを用意しているのが身障者用駐車スペースです。この部分がないと車からの乗り降りができません。そのため車椅子利用者を優先的にすべきではないかと思います。
優先すべき対象者を間違えると全く利用できない人が出てしまう
この考え方は、道路にある点字ブロックと同じです。車椅子利用者にとっては、ガタガタして実際に走行の妨げになりますが、このブロックは視覚障害者にとっては必須なものです。そうなると優先すべきは、視覚障害者ということになります。だからガタガタしても取り外すことはできません。
高齢者における部分については、斜線部分がなくても車から外への乗り降りが可能です。もちろん、高齢者で車椅子を利用の方は、身障者用駐車スペースに止めればいいと思いますが、そうでない場合は、身障者用駐車スペースにとめてしまうと車椅子利用者は全く利用できない状態に陥ります。
一般用駐車スペースの2台分を開放するくらいの世の中になること
改善方法としては、実際に高齢者の人数が増えている店舗であれば、身障者用駐車スペースの脇にある一般用駐車スペースを高齢者用として用意したらいいのではないかと思います。明らかにこの10年という歳月で大幅に高齢者が増えてきていることを考えると、新たな対応方法が必要です。
実際に企業側と世の中の関心事が高まれば、車椅子利用者だけは身障者用駐車スペースが埋まっていた場合に、一般用駐車スペースの2台分を使用してもいいですよという考え方です。
こうすれば企業側もコストもかけずにできるはずです。これができるようになれば「こころのバリアフリー」が実践された形となるでしょう。そういう世の中になってほしいと願っています。
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