高齢化社会に伴う車椅子でも入れるトイレの設置が望ましい

2017.03.27 (月)

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車椅子ライフデザイナーのまおうです。車椅子ユーザーにとって多目的トイレ(身障者用トイレ)の設置状況はとても気になります。今後の高齢化社会や東京オリンピック・パラリンピックといった時代背景から、店舗における多目的トイレの設置という課題があります。

ショッピングモールは多目的トイレだけでなく更なる工夫をしている

全国にあるショッピングモール(イオンモール・ららぽーと・アリオなど)はバリアフリー度が高いので、高齢者の方も障害者の方も来店傾向が高いと思います。ほぼ100%の多目的トイレの設置率です。

しかも多目的トイレは、各フロアに数ヶ所設置されております。最近では、多目的トイレの待ち時間防止のために、男女別の多目的トイレや一般用トイレ内に幅広トイレを設置する工夫もされております。

路面店においての多目的トイレの設置状況は、主に長居をするスポットには設置されているケースが出てきております。ただし、残念ながら業種によって様々といったところです。

路面店でも業種によっては設置率が高いところもある

設置率の高い業種は、携帯電話ショップですね。携帯電話の変更などをすると1時間以上かかるため、多目的トイレの設置されているところが多いです。車椅子ユーザーにとっては大変ありがたいです。

ファミリーレストランは、企業によって異なるといったところです。海鮮レストランの「とんでん」、最近ブームの「コメダ珈琲」、ファミレスの「ココス」などでは、全店舗ではないもののかなりの設置率になっております。

また「ロイヤルホスト」などでもまだ5%程度ですが、徐々に増えてきております。ファミリーレストランに多目的トイレがあればと願っているのですが、なかなか一部の企業だけの設置にとどまっているのがとても残念です。

駐車場には身障者用駐車スペースがあっても、いざ店内に入るとトイレは使えないといったケースが多くみられます。あると思ったらないというのがとてもがっかりです。

その他の業種では、カラオケのシダックスは、早い段階からバリアフリー度を高めております。全室ではありませんが、車椅子でも入れる部屋を用意したり、多目的トイレを用意しておりました。最近では都内のカラオケ館などでもバリアフリーの取り組みを徐々にですが、されてきております。

一般の路面店ではバリアフリー度が低いので選ばれていない現実

一般の路面店のお店においては、バリアフリー度が高くないので残念ながら車椅子利用者が利用しないケースが高まっております。駐車台数がもともと少ないこともあって、その部分からどうしてもバリアになってしまう傾向があります。

しかし身障者用駐車スペースがなくても、2台分の一般用駐車場を使用したり、ドア付近を少し広げて駐車するなどの取り組みができれば、利用することは十分可能です。あとの課題は、多目的トイレがないことですね。

長居をしないのであれば、トイレの設置は必要ないかもしれませんが、飲食店のような長居をするお店においては、車椅子でも入れるトイレやベビーカーでも入れるトイレの設置が必須となります。

現在は皆無だからこそバリアフリーに取り組めばチャンスになる

しかしこちらに関しても、ショッピングモールのようなどでかいトイレを作る必要はなく、幅の広いトイレにして、手洗い場などをコンパクトにまとめればトイレ内で車椅子が回転できるスペースなら十分可能になります。

現状ではバリアフリーに取り組んでいる路面店は、残念ながら皆無に近いレベルです。しかもすでにそういったお店には、高齢者・障害者などが立ち寄らないお店になってしまっているのかもしれません。つまり客数減になっています。

今後は時代に合わせて車椅子のお客さまでも使える店舗になれば、まだまだ進んでいない路面店の中でも、お客さまが増えるだけでなく、企業の社会的責任(CSR )においてもプラスになるはずです。今こそがチャンスだと思っています。ぜひともバリアフリー度を高めるように取り組んでいただきたいものです。

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