お店においての急病人対応はルールと周知・徹底が欠かせない
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あなたのお店の『バリア解消』請負人
バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。
お店を運営していていつも思うのが、
いざというピンチのときにすぐに駆けつけて、
的確に状況を判断して、
救急車などを呼べる態勢を作れるかということです。
いくら正義感をもって「何とかしたい」と思っていても
慌ててしまっていては何もできなくないものです。
そういったときにリーダーが
従業員にきちんと指示を出して
対応できるかどうかが重要なことです。
それができるからこそ、
人に優しいお店になると思いますし、
こころのバリアフリーにも
直結する内容ではないでしょうか?
以前、私が店舗の人事総務課長として
実施していたことを下にお伝えしたいと思います。
ピンチなときのルールを明文化しておく
私がイオンで勤務していたときには、
お客さま・従業員・取引先の方が
急に倒れるようなことはたびたびありました。
熱中症だったり、持病が悪化したり、
突然の病気に襲われたり、
いろんな方がいらっしゃいました。
応接室や防災センターまでの距離が近い場合は、
貸出用の車椅子をもって駆けつけて、
車椅子に乗ってもらい、
応接室や防災センターにあるベッドへ搬送しました。
応接室にある備え付けのソファーは、
折り畳みのできるものでベッドにも
早変わりするものを使用していました。
そして総務担当者が、倒れたご本人が到着する前に、
救急用の毛布・枕・布団をセッティングしていました。
そして水分などを用意したり、
1人でいらっしゃったときには連絡先を伺って
身内の方へご連絡することもありました。
もちろん駆けつけたときに
救急車が必要だと判断したときには、
その場から救急車を手配するのではなく、
防災センターへ救急車の要請をして、
救急車の搬入場所などを
きちんと決めるようにしていました。
そうでないと大型ショッピングセンターに
救急車が到着しても、誰が呼んだのかわからなくなり、
トラブルが発生する可能性がありました。
そういった点まで明文化して
ルールとして決めていたことが大事なポイントです。
そして救急箱については、
売場と事務所に2つ用意して、
かつ定期的に薬などが消費期限切れに
なっていないかをチェックしていました。
その救急箱は、いざ連絡が入ったら
真っ先に総務担当者が現地へ
もっていくようにしていました。
もし出勤している人数が少なくても、
一人一人の役割を明確にしておくことで、
誰がどの役割かを決めていました。
そのため店内の自衛消防隊組織図などは
毎月必ず更新するようにしていました。
そして担当者本人がどの役割なのかを
認識してもらうように
各チームリーダーを通して、周知・徹底していました。
実践できるレベルまで訓練が欠かせない
なぜここまでやるのかと思う方も
いらっしゃるかもしれませんが、
人は助けたいという思いだけでは
すぐに行動することはできません。
普段からピンチなときは
どうするのか訓練を積んでいないと、
自分は何をしたらいいのかが
分からないものです。
また多くの人が同じ行動を
とってしまうことによって、
収集がつかなくなってしまう場合もあるからです。
そのためには店舗の責任者・リーダーが、
定期的にピンチなときの対応は
どうしたらいいかのルールを決めておき、
実践できるレベルまで訓練を
しておくことが必要です。
そうすることでスムーズに
対応することができるようになるでしょう。
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