ピンチなときに車椅子利用者のクルマを運転することは可能

2018.06.14 (木)

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バリアフリースタイル代表の白倉です。店舗の駐車場で車椅子利用のお客さまのクルマの隣(運転席側)に、一般用のクルマがとまってしまうケースがよくあります。こうなると乗り降りができなくなってしまいます。もしこのような状態になったときによく聞かれるのが、「車椅子利用者が運転しているクルマは、一般の人でも運転できますか?」という質問です。

一般の人でも車椅子利用者のクルマは運転できる

答えは、ほとんどのクルマは運転することが可能です。なぜなら改造といっても普通の車に手動運転装置をつけているだけで、もともと設置しているアクセル・ブレーキペダルは外していないため、そのまま残っています。簡易的な手動運転装置の場合は、アクセル・ブレーキペダルに器具が取り付けられているので、外す必要が出てきますが、それでも簡単に取り外すことは可能です。そのためもしピンチなときは、隣にもし車がとめられても動かしてあげることはできます。

 

基本は改造しているクルマであれば、手動運転装置をOFFにするだけで、健常者でも運転することができますし、取り外し可能な手動運転装置の場合は、機器を取り外せば一般のクルマと何も変わらない状態です。よっぽどの特殊な機器を搭載していない限り、健常者が運転することは可能です。

 

但し、事前に上記のようなアクシデントにならないためにも、あらかじめ乗り降りできるスペースを確保しておいたほうがいいものです。もし車椅子利用のお客さまの予約が入ったときなどはスペースを空けておくような対応をしてことをおすすめします。これはスペースさえあれば、身障者用駐車スペースでなくても対応可能になります。

なぜ身障者用駐車スペースが必要なのか知らない人もいる

また対応しにくいケースであれば、一般用の駐車スペースを2台分確保するのも一つの手段です。2台分あればクルマから車椅子への乗り降りは間違いなく大丈夫です。こうした柔軟な対応ができるようになると、利用しやすいお店になっていくと思います。もちろん、他のお客さまからは「お宅の駐車場で1台のクルマが2台分使っている人がいますよ!」とクレームがあっても、従業員がきちんと説明できるようにすることも大きなポイントです。きちんと説明できれば問題は起こらないでしょう。

 

冒頭に申したように車椅子利用者のクルマを運転することはできますが、ピンチな場合でない限り、お客さまのクルマを運転するのはなるべく避けるようにしたほうがいいと思います。万が一いろいろな装置がついているために、誤って触ってしまうこともゼロではありません。そのためには先ほど申した通り、予めスペースを確保しておくことをおすすめします。できれば該当のクルマの隣(運転席側)に誰もとめないスペースにしたほうがいいと思います。

 

最近では身障者用駐車スペースのゼブラゾーン(斜線)にクルマをとめてしまう人もいます。私も日本1周をしていたときに、目的の博物館から戻ってきたら身障者用駐車スペースであったにも関わらず、ゼブラゾーンのところにクルマがとまっており、帰ろうとした際に大変な思いをしたことがありました。なぜそのスペースが必要なのかを知らない人がいるのも事実ですので、十分注意しながら対応していただけることを願っております。

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