車椅子利用のお客さまへの接客応対でNGとなってしまう2つのポイント

2019.09.11 (水)

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あなたの会社の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。

 

小売店・飲食店などの商業施設で働いていて、車椅子利用者のお客さまがいらっしゃったときに目を合わせて接客応対をすることができますか。

 

これから増え続けている車椅子利用者への対応ができないのは、接客応対において大きな課題になるでしょう。

 

でもこの課題は、誰もが意外と簡単なように感じるのかもしれませんが、意識しないとできないことでもあるんです。

 

なぜならこれがうまくいかない理由は2つあるんです。

 

この2つを意識してこのバリアとなる課題が解決することになります。

 

ではどういったものなのかをご説明します。

克服しなければならない2つのポイント

まず1つ目ですが、車椅子に乗っていて人との目線の高さの違いです。

 

100~120cm辺りが車椅子利用者の目線になりますが、立位になっている一般の方の目線は150cm以上になるわけです。

 

30cm以上の高さの差は、上から目線になってしまいがちです。

 

そうでなくても、車椅子に座っていると、何かと見下ろされているような感じがするものです。

 

そのためできるだけ高低差をなくすような接客応対が必要になります。

 

場合によっては、体勢を低くして目線の高さを合わせて、接客応対をすることが必要になるでしょう。

 

そしてもう1つですが、こちらのほうが解決しなければならない大きな課題です。

 

車椅子利用のお客さま1名で来店されることもありますが、多くは誰かと一緒に来店されることが多いでしょう。

 

そういった際に、車椅子利用のお客さまに話しかけることができるかどうかです。

 

意外と一緒にいらっしゃるお客さまに対して、会話をしてしまう場合があります。

 

もっとやってはいけないNGは、車椅子利用のお客さまが話そうとしているのに、無視する態度を見せてしまうケースです。

 

車椅子利用のお客さまの気持ちは、自分がお客さまとして扱ってもらえていないという気持ちになってしまいます。

 

私自身、車椅子利用者なので、このような接客応対を受けたことがかなりあります。

 

これは普段から車椅子利用者とのコミュニケーションをしたことのない人がやってしまいがちな接客応対です。

 

家族・友人・同僚などに車椅子利用者がいれば、そういったことは少ないでしょう。

 

でも今まで車椅子利用者と触れ合った経験がない人などは、腫れ物に触れるような対応についついなりがちです。

相手の立場になって考えると気づくことでもある

でもこのままでは評判の悪いお店になってしまいます。

 

そのためこの2つの課題をクリアするための接客応対の訓練が必要になります。

 

超高齢化社会になっている日本においては、車椅子利用者は増加の傾向ですので、今のうちにどんな人でも対応できる接客応対のノウハウを実践できることが求められます。

 

今まで総合スーパーでお客さまのクレーム対応や従業員教育をやってきてわかったことですが、大事なポイントは、相手の立場に立って考えてみることです。

 

さほど難しいことではありません。

 

自分がもし車椅子利用者だったら、どんな態度で接客応対してくれたらうれしいだろうかイヤだろうかをいろいろと考えてみることです。

 

もしイメージできないのであれば、実際に店内などにある貸し出し用の車椅子に座ってみて、疑似体験するといいでしょう。

 

そうすることにより、自分の目線が従業員の目線よりかなり下にあって見下ろされている感が分かります。

 

その時に自分はどう感じるか。

 

どうしてもらったらうれしいと感じるか。

 

それをいろいろと検証してみることです。

 

もちろん自分が車椅子利用者ではなくても、車椅子に乗ってみることでその立場が分かりやすくなります。

 

体験を通して、自覚することができるようになれば、きっと評判のいい接客応対のできる人に変わっていきます。

 

そしてお客さまからの笑顔だったり、お礼の言葉を受けることで、従業員のやりがいにつながり、職場環境もお客さまサービスレベルも向上するようになります。

 

さらにもう一つ付け加えるのであれば、車椅子に詳しい専門家の指導の下で研修を受けてみることです。

 

なぜなら生の声を拾うことができるからです。

 

これからの時代には欠かせないスキルでもあります。

 

ぜひとも実践してみることをおすすめします。

 

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