車椅子利用が増えることで店舗のレイアウトを考える
Contents
あなたのお店の『バリア解消』請負人
バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。
車椅子利用のお客さまが来店した際の、
順番待ちのスペースはありますか?
待つスペースがなければ、
どのスペースでお待ちいただくのか
きちんと誘導することが必要になります。
これから寒い季節において、
スペースがないからといって、
外や風除室に待ってもらうのは
せっかくお越しになったお客さまが
今後遠のいてしまう可能性があります。
そういった点を踏まえて、今一度
レイアウトを考えるのはどうでしょうか?
車椅子での利用も想定しておく
実際に私が先日利用した飲食店は、
待つためのスペースがあまりにも狭く、
一般のイスで5席程度でした。
そのため車椅子で待つためのスペースがなく、
店内の通路まで行って10分位待っていました。
たまたま店内が広かったので、
通路の邪魔にはなりませんでしたが、
「なんでこんなところに車椅子利用者がいるの?」
と勘違いされそうな感じでもありました。
こういった状況を鑑みて
あらかじめ車椅子利用のお客さまが
来店した際のスペースを決めていないと、
曖昧な形が発生してしまいがちです。
かなり以前の話ですが、
あるスポーツ会場において、
当日しか販売しない車椅子席を
どうしても確保したいと思って、
早朝から並んだことがありました。
私は同伴者がいたものの、
その前に並んでいた車椅子ユーザーは
同伴者がいませんでした。
主催者側は「同伴者がいなければ
車椅子席を販売することができません」
と言って拒否していました。
あとでHP等も見たものの、
「同伴者が不在の場合には、
車椅子席を販売しない」という旨は
どこにも記載がありませんでした。
なぜそういう判断になってしまったのかが
疑問に残りますが、
今後は超高齢化社会に伴い、
車椅子を利用する人が増えるために、
同伴者不在でもいらっしゃる人がいることを
想定しておいたほうがいいでしょう。
リピーターになっていただくために
イオンで勤務していた時には、
お正月イベントなど先着〇〇名様という企画が
毎年恒例のように開催しておりました。
その際は、誰がどのように誘導するのか、
お待ちいただく場所はどこにするのか、
何時から入口を開けるのかなど
役割分担を兼ねて、
事前の打ち合わせを実施しておりました。
さらにあまりにも寒い場合には、
突発的な判断で、店内に入ってもらいました。
また長い時間を並んでいる人に対しては、
苦痛緩和のサービスとして、
甘酒やカイロの提供なども実施しておりました。
その時は、車椅子利用のお客さまが
並ぶようなことはありませんでしたが、
どんな場面においても
きちんと対応できるように
しなければならないものです。
大事なことは、「このお店に来てよかった」
と思ってもらえて、
リピーターになっていただけることです。
そのためには、
絶対に粗末な対応をしないようにしたいものです。
関連する投稿
- 車椅子のバリアフリーを想定した受付カウンターの対応方法
- こころのバリアフリー度を測る接客・応対のスキルとは?
- 心のバリアフリーはお客さまの立場に立てるかがポイント
- 利用しやすいバリアフリーはお客さま対応の良さによって決まる
- 無言で車椅子を押すことはバリアフリー上ではNG
現在の記事: 車椅子利用が増えることで店舗のレイアウトを考える