ハード面のバリアフリーが整っているだけでは安心できない

2017.08.13 (日)

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車椅子ライフデザイナーのまおうです。以前にもお話しましたがハード面(建築・設備面のバリアフリー)がしっかりしているにも関わらず、ソフト面(接客応対などのこころのバリアフリー)ができていないというスポットがあるとご紹介しました。最近は病院系でも多いように感じます。一体なぜでしょうか?

今ではバリアフリーな病院が増えてきている

一昔は街の個人経営のクリニックの入口には階段があって、玄関で靴を脱いで1段上がるようなところが多かったと思いますが、現在ではそういったところはあまり見かけなくなりました。

 

高齢者が多くなっているのでバリアフリーに改装したのか、それとも新規の開業医が多くなったのか分かりませんが、バリアフリーな病院は増えております。

 

ところが残念なのは、身障者用駐車スペース・多目的トイレ・段差のないフラットな床になっているにも関わらず、検査器具を置いている場所などがバリアだったりすることや接客応対が不自由分であることなどが挙げられます。

 

クリニック開業に向けてコンサルタントをしている知人に聞くと、開業時に持っている知識は医療の知識だけで、それ以外の知識については全く知らない医師が多いとの事です。つまり経営をする際に必要なノウハウは一切持ち得ていないとの事でした。

 

開業することで、今まではサラリーマン医師という状況から、一人の経営者に変わります。評判が悪くなれば真っ先に集客に影響するのが個人クリニックです。そういった中では、患者への応対などの従業員教育における課題は大きくありそうです。

ハード面は整っていてもソフト面の課題が見えてくる

先日は某クリニックに行ってきました。経営者の院長先生ではなく、若い部下の方の診察を受けました。早速、検査器具を使用するために目の前にあったくるくる回る丸型の椅子に乗り移れますか?と質問されました。

 

さすがに手すりのない椅子でしたので、乗り移ってバランスが取れずに落下する可能性を感じました。そのため乗り移れない旨を伝えたところ、「なぜ乗り移れないんですか?」という失礼な質問を受けました。

一度行って嫌ならば二度とお客さまは来ないのが現実

今回は経営者の方ではなかったので、患者さんの接客応対については意識がないのかもしれません。でもこのような状況が続くと、せっかく困って病院に来たのにもう二度とこの病院には行かないという気持ちが強くなってしまいます。

 

大事なのは、どんな時でもお困りごとに目を向けることだと思います。困っているから来院している患者側の目的に気づくことです。そしてその方の最適な方法を示してあげることではないかと思います。そこでハード面が整っていて、ソフト面もきちんと応対できることが「選ばれる」基準になると思っております。

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