身障者用駐車スペースでなくても可能にする心のバリアフリー
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バリアフリースタイル代表の白倉です。お店を経営していて「うちのお店には身障者用駐車スペースがないから、車椅子利用のお客さまが来れない」と思っていらっしゃいませんか?もちろん、身障者用駐車スペースがあればいいのですが、車椅子利用者でも利用できる駐車スペースとは、決して身障者用駐車スペースに限ったことではないのはご存知でしょうか?
車椅子利用者は3.5Mのスペースさえあればいい
実際に自店の駐車場のとめられる台数が少ない場合は、身障者用駐車スペースを造ってしまうと運用上で難しくなるでしょう。毎回身障者が来店するようなお店であれば、利用率は高まるものの、そうでなければ利用率は下がります。その際に一般用の駐車場が満杯だからといって、一般車両をとめたりすれば、「なぜ一般車両がとめているのか」とクレームになってしまう可能性があります。
ではどうしたらいいのか?悩むところです。その場合は、一般の駐車スペースをうまく活用することが大きなポイントです。車椅子利用者が必要とする駐車スペースは3.5Mですので、そのスペースを確保できるのであれば、車椅子利用者がクルマから車椅子へ乗り移ることが可能になります。
そこで対処する方法は、駐車スペースの片側にクルマをとめない状況であれば、駐車することが可能です。一般的には、運転席もしくは助手席側から車椅子へ乗り移ることがほとんどです。その際、ドアを全開にして車椅子に乗り移りますが、約1Mの空きがあれば乗り移ることが可能になります。
この1Mというのは、通常の身障者用駐車スペースの広さは3.5mあります。通常の駐車スペースが2.5mになっており、ゼブラゾーンになっているスペースは1mになっています。そのためにドアを全開できる1Mのスペースがあれば、車椅子利用のお客さまは、もし身障者用駐車スペースがなくても、駐車することが可能になります。
一般用駐車場2台分さえあれば対応できる
あとはもし該当スペースがなくても、一般のスペースを2台分用意することです。通常のスペース2.5m×2台分ですので、利用するには全く問題ありません。この場合は、他のお客さまから「なぜ2台分使っているのか?」と質問が出る可能性がありますが、きちんとその旨を説明できれば、分かってもらえるでしょう。
そういったことを知っておくことで、車椅子利用のお客さまが来店される場合でも対処ができるようになると思います。その際は、車椅子利用のお客さまとコミュニケーションをとり、利用する前に「電話1本入れていただければ、場所を確保しておきます」と気軽に言える雰囲気づくりがあると、お客さまは利用しやすくなるでしょう。これが最近言われている心のバリアフリーです。
また近隣の駐車スペースで、上記のような該当箇所があるか事前に知っておくのもプラスになるでしょう。この世の中は情報社会でありながら、車椅子でも利用できるような環境には残念ながら至っていないのが現実です。そこで少しでもその情報を知っておくことが、車椅子利用のお客さまがまた行きたくなるようなお店につながるのではないでしょうか?
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