リーダーによる車椅子のバリアフリーにおける接客教育とは?
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あなたのお店の『バリア解消』請負人 バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。お店に車椅子利用のお客さまがいらっしゃったらどう対応されますか?ポイントはいくつかある中で、1つ目の課題は、せっかくお越しいただいたお客さまを大切にできるかどうかがポイントです。それはリーダーとしての責務であることをご説明したいと思います。
お客さまに喜んでもらうためを考え続ける
大切にできない人の典型的なタイプは、車椅子利用のお客さまがいらっしゃっても「空いている席へどうぞ」と何気なく言ってしまう従業員です。車椅子利用のお客さまが来店されていても、椅子の対応はどうするのかを考えることができない接客応対は、残念ながらNGです。
なぜ誘導しなければならないのかは、車椅子利用のお客さまが自分で椅子を動かすことができない場合があること、動かした際の椅子をどこに置けばいいか分からないこと。そもそも店内の空いている席に車椅子で利用可能かどうかお客さま自身が不安に思っていることなどです。つまりバリアがあるのに、「あとはご自由でどうぞ」という対応は放棄と見なされてしまい、決して喜ばれないものになるでしょう。
誘導しないタイプの人でも、もしかしたら店内が混雑してきたのでたまたま素っ気ない接客応対をしてしまった可能性があるかもしれませんが、それは言い訳となってしまう点から心構えに問題であり、車椅子利用のお客さま以外に対しても評判が悪くなっていることが考えられます。つまり忙しいのはお店側の勝手の問題であり、せっかくお越しいただいたお客さまに対しては全く関係ありません。
こういったときの対応の悪さが意外と私が課長時代に対応した「責任者を出せ!」のクレームに発展することがほとんどです。大事なことは、働いている人はプロであるならば、忙しくても忙しい素振りを見せないことが大切です。忙しいときほど顔は笑顔で冷静な対処をしながら、なおかつ手をテキパキと動かすことがプロフェッショナルの証です。
リーダーは粘り強く教育していくことが責務
ただそういった従業員を教育するのは簡単ではありません。お客さま目線にたった接客応対になっていないために、自分がお客さまの立場だったらどう感じるか、そしてどうしてもらったら嬉しいかを考えてもらう教育からスタートする必要があるでしょう。もちろん接客応対の仕事をされているので、本人は苦手だとは思っていませんが、まわりの人から見たら明らかに雑な対応をしていることがあります。
そのため粘り強く教育をしていくしかないでしょう。しかも大勢の従業員が受ける研修の中ではなかなか改善が見られない可能性がありますので、できることならばOJTで上司との1対1の教育などを通して、進捗を図っていきます。それでも改善が見込めない場合は、適性における問題ですので、部署移動などを考えざるを得ません。
接客応対のポイントは、お客さまに喜んでもらいたいと思えるかどうかです。残念ながらそう思えない従業員にとっては、お客さまを不愉快にしてしまう可能性があります。だからといって接客応対が適性ではなくても、他の部署で活躍できる人もいるはずです。だからこそ採用をしてから試用期間中に、リーダーはいろいろなポイントを見極めなければならない責務があると思っております。
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