働きやすい職場環境こそがお客さま満足・心のバリアフリーにつながる
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あなたのお店の『バリア解消』請負人
バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。
お店における働きやすい職場環境こそが、
従業員満足につながり、お客さま満足につながります。
そしてお客さま満足ができるからこそ、
心のバリアフリーもできるお店になると信じています。
スタートの段階になるのが、働きやすい職場環境です。
でもお店の経費が圧迫したりしていると、
どうしても負のほうばかりに集中してしまって、
働きやすさには全く目がいかなくなっていませんか?
実際に当たり前だと言われることが、
逆に働きにくくしていることもあります。
ではどういったことなのでしょうか?
どうしても負にばかり目がいってしまう
私が人事総務課長時代には、
とにかく経費削減ばかりを命じられる日々でした。
その経費削減によって、
他店を巡回したとき見た光景は、
従業員通路を真っ暗にしていて、
従業員が通るときだけ電灯をつけるルールでした。
初めてその店に出向いた私は、
どこに電灯のスイッチがあるかもわからず、
エレベーターを押すボタンも見えない中で、
恐る恐る車椅子を漕ぎました。
普通に考えれば、
「ムダな電気は使わない」という
当たり前の行為かもしれません。
でも真っ暗であることで、
商品や什器が置いてあっても
見えないことから危険であり、
通路には従業員向けの掲示板がありましたが、
真っ暗だから誰も目に止めません。
もし電灯をつけても、
そんな場所で誰もが注目するわけでもないので、
お店と従業員間との
コミュニケーションにも問題が生じます。
発想を変えるとムダにも価値がある
もちろん経費削減を進めなければならないことから、
社内にいると「そんなの当たり前」だと
思う人がほとんどでした。
でも私はこのような取り組みを
一切しませんでしたが、
私よりさらにすごい人物がいました。
私の上司として着任した方は、
もっと変わったことにも着目しました。
それは従業員食堂のエアコンは
つけっぱなしにしていたのです。
私にとっても
「さすがにこれは経費のムダ」だと思いましたが、
その上司にはちゃんとした理由がありました。
「従業員が売場で一生懸命仕事をして
休憩しようと食堂にきたら、
エアコンが効いていないのはどう思う?
できることなら休憩時間で
涼しくリラックスしていただきたい」とのこと。
その上司は着任早々、
食堂のテーブルの改善も始めました。
テーブルには4人や6人分の椅子がそれぞれありましたが、
一部のテーブルだけは
壁にぴったりつけて1人でも食べられる
スペースをつくりました。
「みんなと一緒に休憩を取りたい人もいるが、
1人で休憩を取りたい人もいる。
でも一般的なテーブルだと1人で休憩を取りたくても、
気持ちが落ち着かないから、
1人用のスペースが必要なんだ」と。
こういった発想は私の中にはありませんでした。
多分、社内にもこういった発想を
持っている人はほとんど皆無でした。
とにかく経費削減が頭の中にこびりつくばかりで、
従業員がリラックスできる環境など
考える人は珍しい存在だったと思います。
従業員満足なくしてお客さま満足なし
経費をムダに遣うのは避けなければなりませんが、
ムダといって切り捨てていた中に
価値のあるものまで見失ってしまう場合もあります。
どうしても負のほうばかりに
頭が行き過ぎると、
アイディアが浮かばなくなってしまうことは
よくあることです。
冒頭にも述べたように、
従業員満足・お客さま満足のために
必要なことを忘れないで
すすめていくことではないかと思います。
できればイキイキやワクワクにつながる
職場環境につなげたいものです。
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