少数派の方々の気持ちに気づくことがビジネスにもつながる
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あなたのお店の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。
世の中は大多数の方を中心とした
社会になっていることをご存知ですか?
どうしてもそういった社会になっているのは、
マイノリティー側に立って
はじめてわかるものです。
でもそのマイノリティー側の立場に
気づくことをサラリーマン時代に経験しました。
その経験をもとに今回は考えてみたいと思います。
自分とは違う人がいることに気づく大切さ
私が人事総務課長時代にあった出来事です。
お花売場のリーダーが
私のところにやってきました。
「うちの売場に左利きの従業員がいます。
ただ売場には右利き用のハサミしかないんです。
今まで右利き用のハサミを使って
仕事をしていただいているのですが、
左利きのハサミがあったら
もっと仕事がやりやすくなると思うんです。
左利きのハサミを買っていただけませんか?」
私としては
ハサミくらいいいんじゃないのかと思って、
「いくらするの?」と聞いたところ、
「15,000円くらいです」という返答でした。
そんなに高額だとは思わなかったので、
ビックリしました。
しかも部長からは「経費を削減せよ」と
常に言われている立場だったことから、
購入するのは見送ろうと思っていたら、
「左利き用のハサミを購入していただけたら、
その方は喜ぶと思うのです。
ぜひともお願いできませんか?」と。
私はハサミを購入することで、
仕事がやりやすくなるのであれば、
いいんじゃないかと判断して、
ハサミを購入することにしました。
その後、2週間くらいしてから
お花売場のリーダーが私のところへ
やってきました。
「課長にハサミを買っていただけて、
その方はものすごく喜んでいました。
ありがとうございました」と言われました。
私はよかったと思うとともに
なぜそういった気持ちに
素直に気がつけなかったのか?
むしろ売場のリーダーは
よく気がついたのかと思いました。
そこで感じたのは、
少数の人の気持ちに
気がつくことの大切さでした。
相手の気持ちに気づくことがビジネスにもつながる
実際に右利きと左利きの人の割合ですが、
全人口の10%が左利きと
言われていることが分かりました。
でも世の中のほとんどは
右利きの人のために造られています。
例えば、改札口のSuicaやPasmoをかざす場所は
右にしかないし、自動販売機のお金の投入口も
右にしかありません。
そういった際に、左利きの人にとっては
面倒くさいと思うことがあるようです。
でも残念ながら私も含めて、
右利きの人にとっては
何気なく使っていて、
左利きの人がどう思っているか
など考えたこともないでしょう。
こういったことが、
今回のように職場やお店などにおいて
相手の気持ちに気づくことで、
いろいろと考えていくことが
できるはずです。
なかなか気づきにくいことではありますが、
左利きの件と同様に、
障害者や高齢者などの思いに気づくことが、
かゆいところに気がつくビジネスとして、
意外に盛り上がるのではないかと思っています。
まずは目線を変えてみることから、
はじめてみれば、あらゆるところに
そのヒントがあるのかもしれません。
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