バリアフリー対応に欠かせないエレベーターにおけるわずかな工夫とは?
Contents
あなたの会社の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。
商業施設をはじめ各種ビルに設置しているのがエレベーターです。
年々車椅子利用者が多くなっております。
さらにベビーカー利用者などもエレベーターを必要とします。
そのためには安全性のためにもいくつかの工夫が必要になります。
実際にちょっとしたことでも使いやすくなり、安全・安心につながるポイントがあります。
それは一体どういったものでしょうか?
エレベーターの開閉時間を調節することも安全性につながる
車椅子利用者がエレベーターへ乗り込むときに気になるのは、エレベーターの開閉時間が早い場合です。
例えば、奥行きの狭いようなエレベーターの場合などは、車椅子の位置を動かしたりしている間にエレベーターのドアが閉まってしまい、車椅子利用者にぶつかってしまうケースがよくあります。
すごい勢いで閉まるものではないので、ケガをするレベルではありませんが、気分的にとてもイヤなものです。
もし車椅子利用者やベビーカー利用者の多いエレベーターであれば、開閉時間を長く調整することで、安心して乗り込むことができるでしょう。
但し注意も必要です。
あまりにも混雑するエレベーターの場合には、すべてのエレベーターの開閉時間を長くすると待ち時間が増えてしまいます。
そのため、ショッピングセンターなどのように複数設置されているエレベーターであれば、そのうちの1台だけは、車椅子利用者やベビーカー利用者などの優先エレベーターにし、開閉時間を長くすることをおすすめします。
優先エレベーターという位置づけが適当かは分かりませんが、状況によっては上記の利用者は混雑しているエレベーターにいつまで経っても乗れないことがあります。
電車やバスに優先席があるように、日本国内ではきちんとその旨を表示していないと、なかなか多くの人が行動に結び付けることができないものです。
そういった意味においては、優先エレベーターを用意していることで、利用者の安心感が高まるでしょう。
バックが見えない怖さと誰かにぶつかる心配を解消するには鏡があるといい
次にエレベーターの奥の上部に鏡をつけるのがおすすめです。
空いているエレベーターに乗り込む場合は、エレベーター内でターンをして降りる時に前向きで降りることができるでしょう。
しかし、混雑しているエレベーターの場合は、前向きで乗り込んでもターンをすることができません。
つまり降りる時はバックで降りることになります。
車椅子を操作する上で一番慎重になるのが、バックの操作です。
なぜならばクルマと違ってバックミラーやルームミラーがついていませんし、バックモニターもありません。
混雑しているエレベーターであれば、バックをした際に後ろに人がいたり、障害物があったりする可能性も出てくるでしょう。
もし衝突したらと考えると危険性が高まります。
そのためにも鏡があることで、バックミラーのような役割を果たします。
後ろに誰かがいないかどうかを確かめてバックすることが可能になります。
別に高価なミラーは必要ないのでホームセンターなどで購入できます。私の管理していた店舗でも鏡は設置しておりました。
鏡を設置しているか否かで危険防止になるのであればとても助かります。
店舗経営している際に一番起きてほしくないのは事故です。
私は人事総務課長に就任した際の真っ先の仕事が損害賠償・慰謝料請求の対応でした。
私の前任から引き継いだ仕事でしたが、示談するまでに9ヶ月以上を要しました。
店舗にとっては、いかにトラブルを少なくするかを考えて、エレベーターの対応などもされることをおすすめします。
関連する投稿
- 車椅子での利用方法を知ることがトイレのバリアフリー
- 飲食店において車椅子利用者が使いにくいとされるテーブル
- バリアフリーこそが客数アップにつながるツールになる理由
- 店舗の駐車場において車椅子利用者が使いやすいバリアフリー対応とは?
- たった2段の段差が大きなバリアとして意味するものとは?
現在の記事: バリアフリー対応に欠かせないエレベーターにおけるわずかな工夫とは?