車椅子対応のバリアフリーにおいて確保すべき転回スペースとは?

2019.08.26 (月)

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あなたの会社の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。

 

店舗などにおいて車椅子のバリアフリー対応を考える際に、知っておいた方がいいのが、車椅子の転回スペースを造ることです。

 

もし転回スペースがなければ、車椅子に乗ったままバックをしなければなりません。

 

しかし車椅子のバックは、ほとんどの方はあまり知りませんが、意外と危険であることをぜひ知っておくといいでしょう。

車椅子のバック走行には注意が必要

なぜそうなのかと言いますと、車椅子に乗っていると後ろに何があるか全く見えないからです。

 

クルマのようにバックミラー・サイドミラーがあるわけではないので、後ろに何もないだろういう勘を頼りにバックするわけです。だから危険なんです。

 

エレベーターの場合で考えれば、もし車椅子の後ろに立っている人がいたとします。

 

そこで車椅子利用者が後ろの人に気がつかなかったらどうなるかを考えてみれば分かることでしょう。

 

バックをしたら後ろの人の足を後輪で踏んでしまいます。

 

さらに踏んでしまった際に、車椅子のバランスが崩れて、後ろへ転倒する可能性もあります。

 

もし車椅子から後ろへ転倒した場合は、後頭部を床にぶつかる場合もあります。そのため車椅子のバックはとても危険です。

 

そういったときを鑑みて、エレベーター内にバックミラーのような鏡を取り付けることをおすすめします。

 

万が一、エレベーター内が混雑していた場合は、バックで降りなければならないこともあるでしょう。その際、安全に降りていただくためには大事なポイントです。

トイレ内は車椅子の旋回スペースが必要

次にトイレです。

 

多機能トイレ・多目的トイレなどにおいて、扉の入口は70~80cmが必要となりますが、入ってからトイレを済ませて、扉を出るときには車椅子をUターンして前から出るようにしたいものです。

 

そのためには旋回スペースをきちんとトイレ内に設けることです。

 

さらに小売店のような商品の陳列されているスペースにおいても、きちんと旋回スペースをどこかに設ける必要があります。

 

車椅子で前へ進んだものの、行き止まりになってしまうと、バックをしなければなりません。

 

そうならないようにするためにも、ところどころで旋回スペースがあれば、進路を変えることが可能になります。

 

このように車椅子でバックすることのないように設計をすることが必要になります。

 

誰もが車椅子のバックが危なくないと思っていますが、ちょっとしたことで大けがにつながることがあります。

 

私自身もトイレでバランスを崩して、後頭部を流し台にぶつけて、大量の血が出たこともあり、救急車で運ばれたことがあります。

 

当たった場所が良かったために、8針縫うだけで治りましたが、頸椎損傷や脳挫傷にもなりかねません。

 

どちらかと言えば、障害物があるほうが危険かもしれません。

 

そのためにはスペースをしっかり確保することが、安全・安心につながるでしょう。

 

ちょっとしたことかもしれませんが、利用しやすい店舗になるためには押さえておきたいポイントです。

 

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