“障害者=低所得”という誤解がチャンスを逃す──高級施設にもバリアフリーの視点を

2025.07.09 (水)

◆ バリアフリーを“知らない”からこそ、一歩踏み出すきっかけを

 

バリアフリーと聞いて「専門的そう」「自分の業種には関係なさそう」と感じる方も多いかもしれません。
でも、これからの超高齢化社会では“少しの気づき”が、新しい価値を生むヒントになります。
今回は、「高級=バリアフリーではない」という現実と、そこにある“もったいないビジネス機会”についてお話しします。

 

◆ 高級施設こそ、バリアフリーが求められている

 

 

結論(Point):
高級なホテルや旅館こそ、バリアフリー対応が求められている──それが新しい常識になりつつあります。

 

理由(Reason):
私は車椅子ユーザーとして年に数回、飛行機を使って旅行を楽しみます。
せっかくの旅だから、たまにはビジネスホテルではなく、おしゃれな高級宿に泊まりたい…そう思うこともあります。
ですが、残念ながら“高級=バリアフリー”とは限らないのが現状です。

 

具体例(Example):
障害者というと「収入が少ない」と思い込まれがちですが、実際には資産を持っている方もいます。
私の知人には複数のマンションを所有し、高級外車を乗りこなす方もいます。
ところが、宿泊施設や観光業界では「障害者=安価なサービスを求める存在」というイメージが根強く、
高価格帯の商品・サービスではバリアフリーの選択肢がほとんどありません。

 

提案(Point再提示):
障害の有無に関係なく、ラグジュアリーを楽しむ人はいます。
そのニーズを取りこぼさないために、今こそ“高級バリアフリー”という視点が重要です。

 

◆ 「障害者向け=安価」と決めつけない発想へ

 

 

障害者だからこの価格帯で十分──という固定観念は、もはや通用しません。
実際に「たまには贅沢な気分を味わいたい」という方は多く、選択肢がないことへの不満もよく耳にします。

 

その解決のカギは「ユニバーサルデザイン」の考え方にあります。
障害の有無を問わず、多様な人が安心して利用できる設備があれば、満足度も選択肢も広がります。

 

もちろん、すべての人に対応するのは難しいかもしれません。
それでも「この設備ならこの症状の人は使える」といった情報開示や柔軟な設計が、
お客様の信頼を得る要素になります。

 

◆ “選べる自由”が、集客の強みに変わる

 

 

重要なのは、「障害者=特別扱い」ではなく、「誰もが選べる」環境をつくることです。
高齢者でも、豪華な老人ホームやクルーズ旅行を楽しむ方が増えています。
障害者も同じように、ライフスタイルの選択肢を求めています。

 

“安価な施設しかない”ではなく、“価格帯に応じて選べる”──
その自由があるだけで、体験の質も、満足度も大きく変わります。

 

◆ まとめ|視点を変えれば、ビジネスが変わる

 

障害者・高齢者に向けたサービスを考えるとき、「できないこと」ではなく「できること」「望んでいること」に目を向けてみましょう。
あなたの事業にも、今まで見逃していた“新しいお客様”が存在しているかもしれません。

 

バリアフリーは、“不便の解消”だけではありません。
“より良い体験”を提供するための、価値ある戦略にもなります。

 

まずはイメージを一歩変えてみませんか?
その視点が、あなたのビジネスに新しい風を吹き込んでくれるはずです。

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