お店の中で車椅子がUターンできるスペースを造る

2018.10.12 (金)

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あなたのお店の『バリア解消』請負人

バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。

 

お店の通路幅については、

車椅子の幅が65㎝くらいあるので、

80㎝以上(人との交差をする通路ならば約120㎝)

欲しいところですが、

それに付け加えて大事なポイントがあります。

 

車椅子が旋回できるスペースを用意することです。

 

なぜ旋回スペースが必要なのかをお伝えします。

車椅子でバックさせることはなるべく避ける

これはお店を運営していくための

リスクマネジメントですので、

事故防止の観点で述べたいと思います。

 

実際に車椅子で前方に進んでいっても、

戻ってくるときには方向転換をしなければなりません。

 

「帰りはバックで走行すればいいのでは?」と

思ってしまいがちですが、

車椅子に座ったままバックするのは大変危険です。

 

クルマのように

バックミラーがついているわけではないので、

後方における部分はすべて死角になります。

 

もしバックしたならば、

人や物への衝突があるだけでなく、

後輪が何かの障害物を乗り越えたときには、

車椅子の転倒につながってしまいます。

 

そこで後頭部から落下するために、

事故が発生する可能性があるのです。

 

万が一、お店で事故が起きれば、

お客さまだけの責任とはならないでしょう。

 

方向転換できるスペースを用意しておけば、

後ろ向きに下がることがなくなります。

 

私は以前たまたまバランスを崩して、

車椅子が転倒して後頭部が障害物に当たり、

大量の血を出してしまい、

救急車で運ばれたことがあります。

 

幸いにも頸椎と脳の部分の隙間に当たったので、

8針縫う程度のケガで済みましたが

そうでなければ、大きなケガになっていました。

 

さすがにそれ以来、車椅子の後方については、

ものすごく気をつけるようにしております。

 

転倒後が床であれば大きなケガにはなりにくいですが、

私のように障害物があったら大変危険です。

 

多目的トイレ内も旋回できるスペースを造る

こういったことから車椅子で

バックをしないような店内にしなければなりません。

 

またトイレにおいても

トイレ内が旋回できないのは大変危険です。

 

どんなに多目的トイレが小さくても、

旋回できるスペースを造るためには、

タンクレスの便器にしてスペースを広げたり

(タンク有→タンクレスにするだけで

前方が20㎝縮まります)、

 

洗面器の部分を小さくすることで、(場合によっては、

デッドスペースになりやすい三角コーナーに設置)

旋回スペースを造ることも

可能になるケースもあります。

※全体的に狭い場合は、難しい場合も有

 

基本は150㎝×150㎝が旋回スペースの基準

(国土交通省HP)になっているものの、

状況によっては、

(全ての車椅子対応にはならない可能性もありますが)

最低でも直径100㎝×100㎝以上あれば

回転することも可能になることがあるでしょう。

 

できるのであれば

車椅子ユーザーに旋回スペースの確認をしてもらい

問題がないかを判断することもいいでしょう。

なるべく事故が発生しない店内にしたいものです。

 

※通常では㎜単位の表記ですが、

一般向けのため㎝表記でイメージしやすくしております。

 

 

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