車椅子利用にしたはずなのに残念なバリアフリーとなるケース
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あなたのお店の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。
いろいろな場所に行くと
バリアフリー化されたところを
チェックしたくなるクセがあります。
そこで気になるのは、
「なぜここだけこんな中途半端な
バリアフリーにしたのか?」
と感じてしまう残念なバリアフリーを
よく見かけます。
なぜそんな風になってしまうのか
理由は分かりませんが、
車椅子利用者による
事前のチェックがあれば
防げるようなものばかりです。
もちろん人によって
見方は様々かもしれませんが、
ある程度利用者目線を取り入れた
バリアフリー化にすることは
できると思っています。
では一体どのような点がポイントなのかを
いくつかご紹介します。
段差がないからといって急勾配のスロープはNG
一番見かける残念なポイントは、
「スロープ」です。
車椅子利用者が使うには
あまりにも急勾配になっている点です。
自力で上ることのできない勾配は、
せっかく目的の店舗・施設に訪れても
利用することができない状態です。
介助者がいたとしても、
急勾配のスロープを車椅子で
サポートするのは楽ではないでしょう。
場合によっては、
危険が生じてしまう可能性もあります。
ご年配の方々も利用するので
十分注意したスロープの設計をされると
いいでしょう。
次の課題は「多目的トイレ」です。
課題は手すりが不足している点です。
言い方を変えれば、
単なる広いだけのトイレになっている
場合もあります。
こちらもせっかく車椅子利用者
もしくは足腰の弱い方々が増えているので
安全のためにも
手すりの設置には注意が必要でしょう。
そして「身障者用駐車スペース」です。
乗り降りできるスペースがなく
一般の駐車場のサイズに
国際シンボルマークの車椅子のマークが
ついているケースも多く見られます。
これではせっかくお越しいただいても、
車椅子利用者が駐車することのできない
駐車場になってしまいます。
せっかくお金をかけるのであれば喜ばれるほうがいい
こういった状況は、
利用者目線を取り入れて考えることが、
どうしても必要になります。
車椅子利用者の確認がなくても
できるのではないかと思いがちですが、
造ってから失敗とならないないようにも
事前にいろいろな想定をした上で
すすめてみるのがいいでしょう。
車椅子利用者が使えるように
お金を使うのですから、
造って良かったと言われるように
なってほしいものです。
健常者であった時期と
車椅子を利用している時期の
両方を知っている私から見れば
車椅子に試乗してみることを
おすすめします。
なぜなら健常者の方々が
頭の中で考えただけで
設計してしまうのは
車椅子利用者の感覚と
大きな乖離が出てくるでしょう。
もし分からないことがあれば
気軽にご連絡いただければ
車椅子利用者としてのアドバイスを
お伝えします。
せっかく車椅子利用者のために
設計するのであれば
バリアフリーへの想いが
きちんとカタチになることを
願っております。
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