全国車椅子バリアフリー旅行調査2016 (西日本編 1日目)フェリー乗船体験
東日本編では仙台→苫小牧までの長距離フェリー「太平洋フェリー いしかり」に乗船しました。
バリアフリーの個室があり、ビジネスホテルと変わらない間取りでした。
船の揺れもほとんどなく、リラックスした状態で北海道に到達することが出来ました。
しかし船が揺れなかったのはラッキーだったことを下船の時に知りました。
毎回乗船している係員の方とお話ししましたが、かなり揺れる場合があり、その時には酔い止めを服用してから乗船するとの事でした。
今回の船はどうだったか?
今回の「オーシャン東九フェリー しまんと」は揺れましたよ。
車を入庫した後、エレベーターでロビー階に行きます。
私の荷物を係員の方が持ってくださったのが本当に助かりました。
まずは自分が予約しているバリアフリールームへ。
気になったのですが、まだ船が動いている状態ではないのに船が揺れている感じがして車椅子の操作がきつかったのを覚えております。
未だになぜなのか気になっております。
バリアフリールームは4畳半くらいの大きさでした。
テレビの下の机は引き出せるようになっていて便利です。
両サイドにはベッドがありますが、横幅が70~80センチ程度なのでかなり狭いですね。
ベッドには毛布・布団・枕などが備わっておりますが、自分でシーツを敷いたり、枕カバーなどをセッティングしなければなりません。
車椅子に乗ったまま行うのはかなりキツい部分がありました。
そして緊急ボタンは片方のベッドサイドにありました。
ちょっと足がぶつかってしまいそうな位置です。
それでも緊急ボタンのないベッドの方を利用して、いざピンチの時に押せないことを考えたら、緊急ボタンのあるベッドの方を利用するのがいいと判断しました。
バリアフリールームの隣には共同の浴室・トイレがありました。
この日のバリアフリールームは3室中私しか利用しておりませんでしたので、いつでも使い放題ですが、他の2室に利用者がいた場合は、交代で使うことになるので時間調整が必要になります。
実際には、トイレは利用しましたが、浴室は利用しませんでした。
車椅子からの移動はかなり難しいかもしれません。
しかも船の揺れがかなりあるとけがをする恐れもありますので、利用される場合は十分注意をしながら利用されるといいでしょう。
ちなみにホテルのような歯ブラシ・石鹸・シャンプー・バスタオルなどはありません。
もし利用される場合は持ち込むか自動販売機で購入するかになります。
太平洋フェリーと違ってレストランはありません。
ロビーの様子はこんな感じです。
車椅子専用の場所もありました。
せっかくなので記念撮影をお願いしました。
その代わりに多くの自動販売機が設置されております。
中華・洋食・和食・パン・カップ麺など何でもある自動販売機です。
私が過去見た中では、日本で一番充実している自動販売機の数だと思います。
電子レンジも料理に応じて設置されておりますので、何分熱するとかの心配はいりません。
夜はチャーハンとやきとりの缶詰を食べることにしました。美味しかったです。
あとは朝食用と部屋の中のおやつを購入しました。
洗濯場所については段差がありますので車椅子では厳しいですね。
さらに甲板の見学も段差がありました。
ロビーには有料のマッサージチェアーがありました。
通信機器については、東京港を出航したらすぐつながらなくなりました。
太平洋フェリーの場合は、出航前にWifi利用申請(1,000円)をしておくと、ロビーなどで通信機器を利用できますが、オーシャン東九フェリーはそのようなサービスはありませんので、十分注意しておいてください。
もしどうしても外部と連絡する場合は、衛星の公衆電話が設置されておりますので安心です。
但し、料金は18秒で100円くらいだったと思いますので、相当高額です。
緊急の場合に使用した方がいいですね。
その他には充電機やゲームセンターなどもありました。
なぜかフェリーにはゲームのスロットマシーンがあるんですよね。
なぜでしょう?
東京港を出発すると右側の窓の方だけが賑わっておりました。
話題の東京ゲートブリッジの下をフェリーがくぐるんです。
とてもきれいでしたよ。
それ以降は残念ながら太平洋へ航海するので、見どころはあまりありません。
私は見ることが出来ませんでしたが、船内アナウンスでは和歌山県の潮岬付近を通過するときに景色がいいというアナウンスがありました。
あとは海上で復路のフェリーを見ることができました。
部屋の中は窓がないので1人でいるとかなりしんみりした気分になります。
もちろんネットもつながりません。
唯一、室内用のテレビがあるだけですが、太平洋フェリーの時もそうでしたが、民放が映りません。BSのみとなります。
たまたま夜やっていたバラエティー番組が、懐かしのスターが揃っていたのでほっとしておりました。
18時間の長旅ですので、夜22時ぐらいには就寝しようと思っていたのですが、思いっきり揺れていましたので、ほとんど眠れませんでした。
常に震度3~4の状態が続きました。
可能ならば「降ろしてくれ!」と叫びたいほど怖かったです。
なにしろ窓のない部屋に1人でいるのは不安でたまりませんでした。
船酔いしそうなほど辛かったです。
何とか船酔いだけは防げました。
船の怖さを初めて知りました。
なめていた自分に反省です。
18時間の航海を終えて、係員の方に
「今日は揺れた方ですか?」
と尋ねたら
「いつもと変わらないですよ。むしろ徳島→東京の復路の方が揺れます。」
と何気ない返答が返ってきました。
私にとっては今回の揺れだけでもビビッているのに、もっとすごいんだという驚きが大きかったです。
ちなみにこの日の波の高さは下記の状態でした。
~Yahoo天気予報より~
この図だけを見ると波の高さはあまり高くないのですが、私的にはかなり揺れていたと思います。
補足ですが、オーシャン東九フェリーでは下記のようなサービスを行っております。
北九州⇔徳島⇔東京 の航路開設30周年キャンペーンとして、当社航路の特質で時折見受けられる「船体動揺」に対し、乗船いただいたお客様だけに「揺れたけどちょっと得した気分になれる」プレゼントをご用意致しました。船体動揺には様々な揺れ方がありますが、航海中船内備え付けの「傾斜計器」にて船の横揺れ幅(傾き)が10度以上と測定された場合に限り、船内にてオリジナルクオカードを贈呈致しております。(※2007年に10度以上測定された回数は年間を通じて10回です。)
~オーシャン東九フェリーHPより~
さすがにプレゼントを頂いても、揺れるのは辛いんですが・・・。
それでもたった18時間で四国までたどり着けるのは本当に嬉しかったです。
車を運転したら相当疲れますが、フェリーに乗っているだけで到着するんですから、身体を休むためにはとても助かります。
但し、船酔いをする方はよく考えてから乗船することをお勧めします。
★オーシャン東九フェリー
電話 0570-055048(ゴーゴーオーシャン) ※日曜日・祝祭日
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