車椅子ユーザーが生活する上で心配なのは褥瘡(じょくそう)
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車椅子ライフデザイナーのまおうです。長年、車椅子生活をしてきて一番の恐怖は「褥瘡」(じょくそう)の発生です。褥瘡というのは、世間でよく言う「床ずれ」の事です。皮膚が壊死してしまう病気で、1日中座っている車椅子ユーザーにとっては、皆さんヒヤヒヤしながら生活しております。
車椅子ユーザーにとって褥瘡(じょくそう)予防が重要なポイント
私はおかげさまで褥瘡が発生したのは、交通事故の受傷時において3ヶ月間の寝たきり生活中だけです。その時は病院を転院して、東京の虎の門病院の形成外科で手術をしていただき完治させることができました。
その後、何度かピンチはありました。昨年の日本1周をしたときに、熊本へ到着したときにお尻から大量の血が出て、皮膚が切れていました。原因はどこかのホテルで車椅子からシャワーチェアへの乗り移りの時に、皮膚を擦ってしまったのか?それともシャワーを浴びた時に熱かったことでやけどをしてしまったのか?です。
熊本の友人のおかげで評判のいい熊本市内の皮膚科・形成外科の病院を教えていただき、治療を受けました。何とか応急措置をしてもらい、その後は神戸の形成外科・大阪の褥瘡のスペシャリストのご指導を受けてなんとか無事に帰ってくることができました。しかも、その後は褥瘡になることがなくホッとしております。
車椅子ユーザーにとって褥瘡予防のクッションは高額
車椅子ユーザーは、褥瘡にならないようにものすごく気にかけております。実際に褥瘡が発生したら、会社を休まざるを得なくなり長期離脱になる場合もあります。そのため褥瘡を予防するために、車椅子に使うクッションは高額なものを使っている方が多いです。
主な車椅子ユーザーが使っているクッションは、価格が5万円前後もするROHOクッションです。アメリカのNASAの技術を駆使して作られたクッションです。長時間座っていてもお尻が赤くなりにくいものです。
価格は高くても生活に影響するものであるため、使用するのはやむを得ないのかもしれません。でも最近はROHOクッションではなく、座位の安定感を求めるクッションを使う方も多くなってきております。実際には、褥瘡になりやすい傾向があるかかどうかによって選んでいると思います。
正しい座位をとることは重要なポイント
最近では、正しい座位について指導している方もおります。褥瘡を作らないで、姿勢を正しく座ることが重要なポイントになります。私もついつい猫背になってしまうので、正しい座位を矯正したいと思っています。
車椅子ユーザーは、褥瘡にならないためにどうするかをとても気にかけております。できれば褥瘡予防のために、勤務先で休憩中において横になれるベッドがあるととても助かります。お尻を休めることの重要性を企業の方々にもわかっていただきたいです。ぜひとも設置していただけるとありがたいです。
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