車椅子ユーザーにおける車選び事情は価格面だけではない?
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車椅子ライフデザイナーのまおうです。車椅子ユーザーとして20年前に車を初めて購入した時のことを思い出しました。その当時の車選び事情をお伝えします。現在でも多分そう変わらないと思います。
車椅子ユーザーにとって車が必需品となるケースが多い
私も車椅子生活になってから、車を所有しました。車椅子ユーザーのほとんどは車での外出をすることが多いので、どうしても車が必需品のようになります。そのためリハビリ病院に入院していた時に、どんな車を購入するかものすごくワクワクしていました。
同じ敷地内に職業リハビリテーションセンターがありました。そこには寮があり、車椅子生活をしている方々が車をとめていました。私たちがトレーニングしている坂道の頂上から、その車をとめている駐車場が見えました。
車椅子ユーザーの仲間同士で「あの車がいいね」「俺もあのような車が買いたいな・・・」とかよく話していました。当時人気だったのは、スバルのレガシィツーリングワゴンでした。当時はステーションワゴン全盛期で、ものすごく高価な車でした。
私もレガシィが欲しかったのですが、残念ながら高価すぎて日産のアベニールサリューという車を購入することになりました。車椅子ユーザーにとっての車選びはとても悩む要素です。
当時の選ぶポイントはおおよそ2つ
選ぶポイントはおおよそ2つに分かれていました。当然価格面の問題もありますが、①好きな車が決まっているので乗りにくくても購入する人 ②車椅子から車への乗りやすさを重視して購入する人 もちろん、上記以外のポイントもありますが、仲間の連中では①か②で決めていました。
私は②を選択しましたが、不思議なのは①を選択する人が結構多いんです。車椅子の高さと車の運転席の高さが同じだと乗りやすいと言われております。一般的にセダンと呼ばれている車は、大体同じ高さです。
ところが運転席が恐ろしく高い車を購入する人がいるんです。ランドクルーザーのような運転席が高い車でも、力強い腕力で身体を持ち上げる人がいるんです。逆にカーレースに出るような低い車体のスポーツカーに乗る人もいました。
機能よりも好きな車を選ぶ人が多かった
どちらにしてもスムーズに乗り移れるわけではないのですが、車への思い入れが強い人は、乗りにくいことよりも好きな車に乗ることの方が上だと思う人がいました。
車に乗った後も車椅子を車内に収納しなければならない辛さが生じるのですが、当然スポーツカーだと収納しにくいんです。でもスポーツカーを選ぶ人がいるんです。車椅子ユーザーにとっての車選びは単なる機能重視ではないということなのかもしれません。
運転方法については、手動運転装置を取り付けているのでどんな車であっても操作方法には変わりはないと思います。意外と機能重視だと思っている人が多いのかもしれませんが、そうではない事情が分かっていただけたと思います。「好きな車に乗る」これが一番の醍醐味なのかもしれません。
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